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2015.7.30 更新

第6回 謎に包まれた仮面女子候補生ユニットの正体 [OZ/ぱー研!/スライムガールズ]

仮面女子

仮面女子のYouTube動画を見たり、仮面女子劇場(P.A.R.M.S)でライブを観戦したりすると、あることに気づきます。そうなんです。仮面女子には「仮面女子候補生」というユニット群が存在しているんです。
「でも候補生だから下手なんでしょ?」とお思いのあなた!いやいや、それはちょっと認識不足かも。確かに仮面女子本隊と比べるとパフォーマンス力は若干劣るかもしれませんが、今後の成長の過程を楽しめるのは候補生たちだけ。こういうアイドルたちこそ応援しがいがあるというものです。では、仮面女子候補生にはどんなユニットが存在しているのでしょうか?

●奇跡という魔法を武器にする「OZ」

仮面女子

童話『オズの魔法使い』をテーマに、一人ひとりの衣装がまったく違うという画期的なユニット「OZ」。ファンシーなビジュアルでありながら、アップテンポのブチアゲソングが多いのも特徴。ダンスのキレも良く、候補生でありながら完成度がかなり高いです。

「OZ」の魅力は、2013年10月の初ワンマンライブのエピソードによく表れています。『劇場キャパの400人分のチケットを完売出来たら、初のオリジナル曲を獲得』というムチャぶりが運営サイドから課せられたOZ。ところが、ワンマン当日にメンバーの半数以上がインフルエンザに感染という最悪な状態(タイミング悪すぎ!)。衣装の違いをいかして、演劇とライブを組み合わせたショーを披露し、ファンを喜ばせました。しかし、売上結果は378枚。目標に一歩届かず……。しかし、彼女たちの奮闘がクリエイターの心を動かし、新曲が作られることになります。それがこのナンバーです。

☆OZ『OVER THE RAINBOW』

曲のタイトルは、1939年のミュージカル映画『オズの魔法使』で歌われた劇中歌が元ネタ。歌詞では奇跡を信じるマインドが描かれており、仮面女子のトップを目指す彼女たちにはぴったりの楽曲ですね。(音源は全国流通では未CD化)

●かわいい爆弾娘たち「ぱー研!」

仮面女子

「OZ」とともに仮面女子候補生ユニットを構成するのが、この「ぱー研!」。「ぱー研!」とは『P.A.R.M.S研究会』の略で、秋葉原にある仮面女子劇場P.A.R.M.Sを世に広げるために結成されたユニットです。仮面女子関連ユニットの中では珍しく正統派アイドルなビジュアルイメージですよね。

彼女たちは時々、爆発的な求心力を見せます。2014年6月に『5日間、観客動員数で1位を取れたら新曲をゲット』という運営側の試練を受けたところ、自分たちで企画を考え、ヲタ芸やスイカの早食いなどの無謀ともいえる策で会場を盛り上げました。そのおかげか、仮面女子の3ユニットを合計しても届かないほどの、ぶっちぎりの人気投票数を獲得。そのときに勝ち取った新曲がこちらです。

☆ぱー研!『シャングリラ!!』

性急的なドラムが響くロックンロール・ナンバー。P.A.R.M.S公演のオープニングアクト(前座)にはもったいないほどのクオリティ。ライブ会場ではファンとの一体感がハンパない一曲です。聴いているだけで落ち込んだ気持ちがふっとびますね〜。(こちらの音源は全国流通では未CD化)

●候補生の候補生! 最弱アイドル「スライムガールズ」

仮面女子

「OZ」「ぱー研!」の候補生ユニット、それが「スライムガールズ」(通称:スラガ)です。名前の由来はもちろん、ゲーム『ドラゴンクエスト』に登場する最弱のモンスターから。彼女たちは土日祝祭日のみ、仮面女子劇場P.A.R.M.Sで公演することを許されており、普段は仮面女子劇場の近くにある『AKIBAエンタメ☆ステージ』という小さな会場や各ライブハウスで活動をしています。いわば駆け出し、下積みの存在ですね。そんな彼女たちの唯一の持ち歌がこれです。

☆スライムガールズ 『クエスト 〜今だ!!最弱の戦士☆〜』

ファン投票によって採用されることになった一曲。「え? これが下積みの人々の曲でいいの?」と思ってしまうほどの超王道アイドルソングです。弱い自分を認めつつ、夢に向かう姿を描いた歌詞に涙腺が緩みます。はい。(こちらの音源は全国流通では未CD化)

●第四の仮面女子はここから生まれる?

さて、この候補生である「OZ」「ぱー研!」「スライムガールズ」ですが、彼女たちはどのように仮面女子に昇格していくのでしょうか。
仮面女子の昇格制度は厳格です。事務所に所属したメンバーは、まずアイドルの卵である「AJ(アリス嬢)」として活動をスタート。その後、スライムガールズに加入し、ライブを経験。そこで人気と実力を認められると「OZ」もしくは「ぱー研!」に昇格。そして「OZ」からは「スチームガールズ」→「アリス十番」へ、ぱー研!からは「アーマーガールズ」へ昇格&加入することが出来ます。
まどろっこしいので図でご説明しましょう。左がスチームガールズ:神谷えりな画伯、右がアリス十番:立花あんな画伯による図解です。

仮面女子

これまでもOZ、ぱー研!、スラガから仮面女子に昇格したメンバーは何人もいます。中には夢敗れて脱落していったメンバーも……。このポジティブな要素、ネガティブな要素を含めて、“仮面女子という大きな物語”が成り立っているとも言えますね。
現在、11月23日のさいたまスーパーアリーナ公演の前後に“第4の仮面女子ユニット”が誕生するという情報が飛び交っています。そうなれば候補生メンバーから抜擢される可能性大。今のうちに推しメンを見つけておけば、昇格の喜びを一緒に味わえると思いますよ。それでは最後にOZ、ぱー研!が「仮面女子候補生」名義で行ったライブ映像をご覧いただきましょう!

Photography by T.Okamoto

仮面男児尾谷幸憲、廣田晋一郎、佐々木翔の3名

文・仮面男児●尾谷幸憲、廣田晋一郎、佐々木翔の3名からなる地下クリエイター集団。新聞・雑誌・ウェブ・脚本等の執筆を中心に、コメンテーター、グラビアのプロデュース、広告/PRなど年間300本以上の仕事をこなし、地下ライター界最強の名をほしいままにしている。著書に『LOVE※』(講談社文庫)、『ラブリバ♂』(ゴマブックス)、『J-POPリパック白書』(徳間書店)、『すごいぜ!ノストラダムス』(メディアファクトリー)など。
(ツイッターはこちら @otaniyukinori @siss006 @gzzxnuFdXGhAexh)