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『ビデオの日』×『GODZILLA 怪獣惑星』静野孔文さん・瀬下寛之さんスペシャルインタビュー

 昨年、国民的メガヒットを記録した『シン・ゴジラ』はあらためて「ゴジラ」という稀有な存在のパワーをわたしたちに体感させました。今年登場する『GODZILLA 怪獣惑星』は、これまでとはまったく違った視点からゴジラの凄さをあらわにする斬新なアニメーション。メガホンをとったのは、映画『名探偵コナン』シリーズで歴代最高のヒットを飛ばしている静野孔文監督と、『BLAME!』などを手がけCG映像の最前線を疾走する瀬下寛之監督。共同監督を務め、公私にわたって親交が深いというおふたりに、映画の狙いとプライベートでの映画ソフトの楽しみ方を訊いてみました。

『GODZILLA 怪獣惑星』予告動画>

ゴジラは「天災」であり「樹齢数千年の神木」でもある

ー 今回のゴジラはまるで巨木のように存在していて。あの次元を超えた圧倒的な強さが、作品の世界観を作り上げていますね。

瀬下:いま、おっしゃっていただいた「巨木のように」は狙い通りです。ゴジラはある種の「天災」だと思うんです。自然そのものであり、樹齢数千年の神木のような存在。ということで、驚くほど狙い通りにおっしゃっていただきました。ね? 合ってますよね?
静野:合ってます。
瀬下:うれしいです。信念、宗教、民族、憎しみ……本作は、そういった信条で突き動かされている人々の群像劇。ゴジラは別に何にも悪くない。地球が選択した生命の「究極の進化のかたち」として、ただ悠々と物語の世界に存在している。

ー いい、悪いのカテゴリーには属していないですね。

瀬下:善悪ではないですね。今回のゴジラの存在感について、そんな風に観客のみなさんに捉えてもらえれば、(脚本の)虚淵玄さんのユニークな原案、ストーリーの肉付けとしては成功なんじゃないかなという気がします。

ー ゴジラによって結果、一度は地球を追われた人類が帰還し、ゴジラに立ち向かいます。そうして、コジラを媒介に、人間というものの本質が浮かび上がってくる。欲望であるとか、愚かしさであるとか。

瀬下:今回のアニメ版『ゴジラ』は、シェークスピア劇のような深遠な人間ドラマです。でも、こういう質問されたのは初めてですね。

ー 過去のゴジラ映画とは明らかに違いますから。

瀬下:嬉しいです。静野さん、良かったですね。
静野:よかったですね。

ー ところでおふたりはどのように役割を分担しているんですか。

瀬下:静野さんとは『シドニアの騎士』という作品でご一緒させてもらって以来、仲良くさせてもらってまして、役割分担とか決めず、なんとなくノリでやってます(笑)。ただ僕はSFとか、当然ゴジラも大好きで、逆に静野さんはゴジラをほとんどご覧になってないんです。本作は、アニメは好きだけど、ゴジラを観たことがないという人たちが、観始めてくださるきっかけになればいい、という戦略でして。静野さんは『コナン』の大ヒットで知られているように、非常にメジャーな感覚をお持ちで、まさにゴジラ知らない人の代表として、純粋に作品が面白くなるためのアイデアをたくさんいただきました。僕のほうは虚淵玄さんの原案を肉付けしていく過程で、SF考証的な設定、デザイン、世界観の構築に力点を置きました。
静野:僕はどの作品もそうなんですけど、ゴジラだからどう、ということはないんです。あまりタイトルやキャラクターによって自分のスタイルを変えるというわけではないので。まあ、わからないところは瀬下監督に頼ればいいので(笑)。自分はゴジラのほうも詳しくないし、どっぷりアニメファンに向けて作る作品もやったことがない。そこは虚淵玄さんがいれば完璧でしたし。
瀬下:ディープなアニメファン向けには虚淵玄さんが、すごく具体的なアイデアをいっぱい出してくれるんですよ。

「歌舞伎」から「ミュージカル」に転身した役者「ゴジラ」

瀬下監督

ー おふたりの感性がコラボすることで、ゴジラも大胆に「再デビュー」したような印象があります。

瀬下:たとえば、ずっと歌舞伎に出演されていた「ゴジラ」という役者さんが、ニューヨークでやるようなミュージカルの舞台に出る。それくらいの感じかもしれません。ゴジラだからこうする、ではなく、何か新しいこと探そう、と。3年くらいかけて、ああでもない、こうでもないとミーティングを重ねていきました。東宝さんにも「自由にやってくださっていいですよ」と言われていて。逆に、何が辛かったかと言えば、自分がゴジラが好きなこと。ゴジラが好きなだけに、ゴジラだからこうしなきゃ、というほうに自然に「引力」が働くんです。だから(新しいものにするために)すごく静野さんに頼ったんです。逆に静野さんは「瀬下さん、なんでそんなところこだわってるんですかね」と言ってくれるから。それで気づかせてもらったことがあります。
静野:きっと、たまたまですよ(笑)

ー 世界観がグローバルだったりして、いい意味で「日本的」ではない。世界に向けて発信しているコンテンツだと思います。

瀬下:「日本的じゃない」と言われるのはうれしいですね。
静野:全然狙ってはいませんでしたが、たまたま公開後にNetflixさんでもやってもらえるみたいですし。そう感じていただけたのはうれしいですね。
瀬下:僕も静野さんもどちらかといえば邦画ではなくて洋画で育った人間。嗜好が似てます。静野さんが『コナン』を監督すると、カーチェイスがしっかりとハリウッド映画的になってます。だから、我々のゴジラはストーリーから映像から、何かしら洋画的なエッセンスが入り込んでいると思います。

ー ハイブリッド感があります。

瀬下:それは褒め言葉です。嬉しいです。

主人公に成りきって観れる映画がエンタメの王道

瀬下監督

ー ところで、普段はどんな映画を観ているんですか。

静野:(瀬下監督の)『BLAME!』。
瀬下:ありがとうございます(笑)。僕ら普段、「『アベンジャーズ』よかったですね」なんて話をしてます。サービス精神が旺盛で、とにかく、ひとりでも多くの人に楽しんで興奮して帰ってもらいたいと思ってるような映画が好きなんです。
静野:いまなら、DC(コミック)の『ジャスティス・リーグ』。
瀬下:ありがとうございます(笑)。僕ら普段、「マーヴェル、観てます?」「『アベンジャーズ』よかったですね」なんて話をしてますよね。良い意味で「ハリウッド的なもの」。サーヴィス精神が旺盛で、とにかく、地球上のひとりでも多くの人に楽しんで興奮して帰ってもらいたいと思ってるような映画が好きなんです。
静野:いまなら、DC(コミック)の『ジャスティス・リーグ』。
瀬下:楽しみですね。そういえば、あれ、観ました?『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』。
静野:観ました。いいですね、あれ。
瀬下:繰り返し観てます。大好きで。こんな話していると、監督というより、ただの映画ファン(笑)
静野:でも、そんなもんですよ。

ー やはり、多くの人が楽しめるものはそれだけの工夫がされているのでしょうか。

瀬下:そうですね。たとえば『ジュラシック・ワールド』。
静野:素晴らしかったです。
瀬下:良かったですよね。映画においてストーリーはとても大事で、極論ストーリー8割だと思ってますけど、(映画の本質は)ひとつひとつの細かい台詞を全部聴かないと世界観とか状況が理解できない、ということではないと思っていて。老若男女、国も人種も超えて、心底楽しんでってもらうとなると、勉強になるのはああいうものですね。

ー プライベートで映画をご覧になるときも、クリエイターとしての意識はどこかにありますか?

静野:観てるときはないですよね。
瀬下:ないですね。観終わってからかな。
静野:観てるときはもう主人公に成りきってますから。没入できるものがいいですね。
瀬下:昔、ブルース・リーの映画観たあと、次の日のクラスの男子のほぼ8割くらいがブルース・リーなってたじゃないですか(笑)。ああいう成り切り感と作品への没入感。いまみたいにオタク文化が一般化する以前から、心底楽しめてしまう妄想の世界を映画というメディアがずっと提供してくれていた。僕らは、そういう誰もが楽しめる、エンタメの王道としての映画が好きですね。成りきれちゃうヤツ。
静野:だから今回、主人公のハルオを描くのをすごく難しく感じてたんですね。いろんな悩みを抱えてたり、苦悩したり、繊細だったりするじゃないですか。(自分自身)まったく真逆なんで(笑)。この映画の難しさが、いま、話を聴いていて、やっとわかりましたよ(笑)
瀬下:実は僕もそうだったんですよ(笑)。

ー いやいや、ハルオも悩みや苦しみも、とてもダイナミックに描かれていますよ。

瀬下:ハルオがそのギリギリのところで主人公でいられるようにコントロールしながら、ああいう英雄像を作り上げた。たしかに繊細で難しいキャラクターではありましたね。

ー 非常に現代的な英雄像だと思います。

静野:そこは虚淵玄さんのおかげですね。
瀬下:だいぶ前に「『ダークナイト』のようですね」と話し合いました。ヒーローが悩む時代が現代(いま)だと。ヒーローが善悪を決めにくくなった。
静野:どちらかというと、出てきた瞬間に「俺はヒーローだ」みたいな映画が好きだから(笑)。映画に非日常を求めているので、ほんとうは日常の理屈っぽさを排除したい。でも、その日常は時代を映す。僕らが大好きなエンタメの王道もありつつ、現代も反映しているものになればと思いました。

ー おふたりが普段映画を楽しむ感覚と、新しいものを作り出す原動力とが、見事に融合していたと思います。ありがとうございました。

文:相田冬二

『GODZILLA 怪獣惑星』2017年11月17日(金)ロードショー

“シン・ゴジラ”から“アニゴジ”へ!
ゴジラ映画史上初のアニメーション映画『GODZILLA 怪獣惑星』。監督を務めるのは、劇場版『名探偵コナン から紅の恋歌(ラブレター)』を手掛け、シリーズ歴代最高の興行収入を記録した静野孔文と、長年CG領域の第一線で活躍する『シドニアの騎士 第九惑星戦役』、『BLAME!』の瀬下寛之。いよいよ11月17日(金)公開!

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