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父、かわぐちかいじの作品について語る
山内川口さんは、漫画家のかわぐちかいじ先生の息子さんでもいらっしゃいます。かわぐち先生の『沈黙の艦隊』は「これも学習マンガだ!」の「社会」ジャンルで選出させていただいています。お父様の作品は普段から読んでいますか?
川口肉親の描くマンガってどこか気恥ずかしいんですよ。実は読みにくいんですが(笑)
でも手前味噌ながら、『ジパング 深蒼海流』は面白いです。平家物語が題材になっているんですが、平家物語って、よく能で演目の下敷きになる話なんですよね。
私も今年巴御前を舞いました。父が『ジパング 深蒼海流』を描き始めたときに、何故描くのかと聞いたら、「源平時代の日本人に会いたいだろ?俺は会いたいから会いに行く」と(笑)。

つまり、父はマンガを描くことによって、自分がその世界を旅しているんですよね。だから好奇心が色あせないんだな、と。世界で遊ぶためのツールが父にとってマンガなんだと思います。
だから、現場で、当事者として今回は源平合戦を自分で見てみたいと思ったんだと思います。今、父は60代後半ですが『ジパング 深蒼海流』の絵がすごく若々しいので、今まさに源平合戦を目撃していて、本人がすごく楽しんでいるんだと思います。
あと、私、取材旅行に同行したんですよ。瀬戸内海をずっと船で行って壇ノ浦まで。そのツアーは私にとってもとても勉強になりました。日本という国は、陸路よりも水路でできた国なのだということがよく分かりました。陸路だったら、「津々浦々」っていう必要ないじゃないですか。海から日本を見たときに、それを非常に感じて。父は尾道という港町で育って、家業がタンカーに燃料を売る仕事だったので、子どもの頃から船に乗って育っているんですよ。その感覚があるので、マンガに絶対船がでてくる。あと、タイトルにいちいち海をつけたがる(笑)。
源平合戦は瀬戸内海を舞台にしているので、瀬戸内海が自分と源平合戦をつないだと思っているかもしれませんね。
山内「マンガが世界で遊ぶためのツール」という作家の視点は目からうろこでした。こういうエピソードを聞いてからまた作品を読むといっそう味わい深いマンガ体験になりそうですね。本日は、大変興味深いお話をたくさん聞けて嬉しかったです。ありがとうございました。
構成・編集 岩崎 由美



















