あるキング　（徳間文庫）
伊坂幸太郎

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商品情報

発売日： 2012年08月
著者／編集：伊坂幸太郎
シリーズ：あるキング
レーベル：徳間文庫
出版社：徳間書店
発行形態：文庫
ページ数： 299p
ISBN： 9784198935870

商品説明

内容紹介

お前は王になるために生まれてきた・・・唯一無二の天才野球選手はどのようにして誕生したのか。人気作家の異色作、待望の文庫化！

内容紹介（「BOOK」データベースより）

この作品は、いままでの伊坂幸太郎作品とは違います。意外性や、ハッとする展開はありません。あるのは、天才野球選手の不思議なお話。喜劇なのか悲劇なのか、寓話なのか伝記なのか。キーワードはシェイクスピアの名作「マクベス」に登場する三人の魔女、そして劇中の有名な台詞。「きれいはきたない」の原語は「Ｆａｉｒ　ｉｓ　ｆｏｕｌ．」。フェアとファウル。野球用語が含まれているのも、偶然なのか必然なのか。バットを持った孤独な王様が、みんなのために本塁打を打つ、そういう物語。

著者情報（「BOOK」データベースより）

伊坂幸太郎（イサカコウタロウ）
１９７１年千葉県生まれ。東北大学法学部卒。２０００年『オーデュボンの祈り』で第５回新潮ミステリー倶楽部賞を受賞しデビュー。０４年『アヒルと鴨のコインロッカー』で第２５回吉川英治文学新人賞、「死神の精度」で第５７回日本推理作家協会賞短編部門を受賞。０８年に刊行された『ゴールデンスランバー』は第５回本屋大賞、第２１回山本周五郎賞をダブル受賞（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）

商品レビュー（461件）

総合評価: 3.33

ブックスのレビュー（52件）

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王求（王が求めるぅ？）

ごまめ5824

評価 4.00

投稿日：2013年06月30日

打席に入れば、四球か死球かホームランの天才打者！（あるキング）
プロ野球セリーグ「仙醍キングス」の熱狂的ファンである夫婦の子どものゼロ歳から二十三歳までの話。
二十三歳まで？その後にまたゼロ歳が？？
あとがきに「何だこりゃ」って書いてある通り、
伊坂さんにしては… ＾＾；
まぁ、個人的な感想です。

3人が参考になったと回答
今までにない作品

RK53

評価 5.00

投稿日：2012年10月16日

今までの作品とは全く違い、一人の天才野球少年の短い人生を描いている作品です。伊坂さんがインタビューで、「自分の思うままに書いてみた作品なので、本書が受け入れられるかどうかは読者次第」なわけでした。伊坂作品を初めて読む方には、おススメしないな、、、
伊坂幸太郎ファンには、これまでにない異色が新鮮で面白いと感じられると思います！

3人が参考になったと回答
あるキング

カティ・フラム

評価 5.00

投稿日：2012年09月17日

単行本として出版されたときの低評価は知っていました。
「ゴールデンスランバー」である意味、伊坂作品は完成し、
「モダンタイムス」で残っていた伏線を全て回収しました。
そして「あるキング」。
作者自身も今までの作品とは雰囲気の違うものになった
と語り、連載時、単行本、今回の文庫と加筆・修正を繰り返しました。
読むにあたって裏表紙の「いままでの伊坂幸太郎作品とは違います。
意外性やハッとする展開はありません」とあり、笑ってしまいました。
ハードルが下がった中で読み始めたわけです。
結果的に僕にとっての現時点での伊坂作品の最高傑作となりました。
「あるキング」は、フランシス・Ｆ・コッポラの「地獄の黙示録」であり
「ランブル・フィッシュ」なのだと思っています。
実験作などど言われてますが、冗談じゃないぞと、そういうことなんです。
二人称で描かれているのがとっつき難いのでしょうが、この語り手の
正体が判明した時にすべてが繋がりました。
二十二歳の章で入院している元彼女は死の床にあり、主人公に
その状態を野球に喩え２ストライクまで追い込まれて何とかファウルで
粘っていると語ります。彼は、彼女の耳元でつぶやきます。
「バットを短く構えて、ボールをよく見て」
フェアだ走れ！
マクベスの引用も絶妙です。
フェアはファウル！ファウルはフェア！
これは明らかにフェアじゃないか。

2人が参考になったと回答