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原爆供養塔 忘れられた遺骨の70年
堀川 惠子

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  • 発行形態:
  • 紙書籍 (単行本)

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商品情報

  • 発売日:  2015年05月26日頃
  • 著者/編集:   堀川 惠子
  • 出版社:   文藝春秋
  • 発行形態:  単行本
  • ページ数:  360p
  • ISBN:  9784163902692

商品説明

内容紹介(出版社より)

広島の平和記念公園の片隅に、小山のような塚がある。「原爆供養塔」だ。地下には引き取り手のない原爆被害者の遺骨が収められている。その数、七万柱。訪れる人もまばらなこの塚を、半世紀にわたって守ってきた「ヒロシマの大母さん」と呼ばれる女性がいた。

95歳の佐伯敏子さんは供養塔に日参し、塚の掃除をし、訪れる人に語り部として原爆の話をしてきた。佐伯さんも被爆者のひとりで、母を探しに投下直後の広島市内に入って放射能を浴び、原爆症に苦しむことになった。佐伯さんと供養塔との関わりは、養父母の遺骨が供養塔で見つかったことがきっかけだった。納骨名簿を調べ、骨壺を一つ一つ点検し、遺骨を家族のもとへ返していく作業を、佐伯さんは一人で続けてきた。その姿勢が行政を動かし、多くの遺骨の身元が判明した。しかし、1998年に佐伯さんは病に倒れ、寝たきりになってしまう。

著者が佐伯さんと出会ったのは、そんな矢先だった。佐伯さんの意志を継ぐかのように、供養塔の中の、名前が判明している「816」の遺骨の行方を追う作業を始める。名前、年齢、住所まで書かれているのに、なぜ引き取り手が現れないのか? そんな疑問から始まった取材は、行政のお役所的対応やプライバシーの問題、そして70年の歳月という分厚い壁に突き当たる。しかし、著者は持ち前の粘り強さを発揮し、遺骨の行方を一つ一つ追っていく。

すると、存在しないはずの「番地」や「名前」が現れ、祭られたはずの死者が「実は生きていた」など、まるで推理小説のような展開を見せる。また、名簿のなかの朝鮮人労働者の存在や、遺骨をめぐる遺族間の争いといった生臭い現実にも直面することになる。さらに、あの劫火の中、死者たちの名前を記録した少年特攻兵たちの存在も分かった。

あの日、広島で何が起きたのか? 我々は戦後70年、その事実と本当に向き合ってきたのか。これまで語られることのなかった、これはもう一つのヒロシマ、死者たちの物語だ。


目次

序 章

第1章 慰霊の場
1さまよう遺骨/2原爆供養塔の建立/3迷惑施設になった死者の塚/4漁協ボスの涙

第2章 佐伯敏子の足跡
1シャギリの音/2置屋からの脱走/3道場荒らし/4結婚そして母との和解

第3章 運命の日
1八月五日/2八月六日/3八月七日/4一族一三人の死/5母の首/6再会した家族/7原爆症の日々/8原爆供養塔

第4章 原爆供養塔とともに
1義父母の遺骨/2原爆供養塔の地下室/3遺骨を家族のもとへ/4自分の言葉を持つ/5姉たちとの和解

第5章 遺骨をめぐる旅
1二〇〇四年夏、似島/2二〇一三年、広島/3納骨名簿/4運命をわけた二人/5過去帳の中の戦死者/6ある弁護士の足跡/7製鐵所のある町で

第6章 納骨名簿の謎
1「おうとる方が不思議よね」/2少年特特攻兵の記憶/3似島の少年兵/4動かなかった海軍兵学校/5無縁仏七万柱の根拠/6父をさがして

第7章 二つの名前
1成岡のヤマモトさん/2名簿の中の朝鮮半島出身者/3朴さんの長い旅

第8章 生きていた“死者”
1従軍看護婦の遺骨?/2運命のいたずら/3戦争の不条理は非力な人々に/4まだあった納骨名簿の生存者/5課長の覚悟/6語られなかった戦後

第9章 魂は故郷に
1沖縄から来た兵士/2返っていた遺骨/3黒い雨』の里で/4家族の記憶

終章

内容紹介(「BOOK」データベースより)

広島の平和記念公園にある原爆供養塔には、七万人もの被爆者の遺骨がひっそりとまつられている。戦前、この一帯には市内有数の繁華街が広がっていた。ここで長年にわたって遺骨を守り、遺族探しを続けてきた「ヒロシマの大母さん」と呼ばれる女性がいた。彼女が病に倒れた後、著者はある決意をするー。氏名や住所がわかっていながらなぜ無縁仏とされたのか?はじめて明かされる、もうひとつのヒロシマの物語。本格ノンフィクション!

目次(「BOOK」データベースより)

第1章 慰霊の場/第2章 佐伯敏子の足跡/第3章 運命の日/第4章 原爆供養塔とともに/第5章 残された遺骨/第6章 納骨名簿の謎/第7章 二つの名前/第8章 生きていた“死者”/第9章 魂は故郷に

著者情報(「BOOK」データベースより)

堀川惠子(ホリカワケイコ)
1969年広島県生まれ。ジャーナリスト。広島テレビ放送にて報道記者、ディレクターを兼務した後、2004年に退社。フリーのジャーナリストとして番組制作に取り組むとともに、ノンフィクション作品を執筆している。『死刑の基準ー「永山裁判」が遺したもの』(日本評論社)で第32回講談社ノンフィクション賞、『裁かれた命ー死刑囚から届いた手紙』(講談社)で第10回新潮ドキュメント賞、『永山則夫ー封印された鑑定記録』(岩波書店)で第4回いける本大賞、『教誨師』(講談社)で第1回城山三郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

商品レビュー(6件)

総合評価
 4.67

ブックスのレビュー(1件)

  • (無題)
    購入者さん
    評価 5.00 5.00
    投稿日:2016年08月23日

    昨日、供養塔にお参りしました。相生橋から、慈仙寺鼻という50年前の夏と同じコースです。この本にもあるように当時は巨大な木牌があり、もうもうと抹香の煙で凄絶な雰囲気だったことを覚えています。
    この本を読みながら、皆実町で圧死した叔父の場合は曲がりなりにも棺にいれてもらい、祖父の手で荼毘に付してもらい、小さな骨まで拾われ、今、芸備国境の故郷に眠っているのは、原爆死者の中では幸せな方だと初めて気づきました。
    今年5月27日には、O氏が当地を訪問されました。歴史の不思議というか、あの論争を呼んだ碑文の前で献花されました。起案者のS教授はこの情景を想定していらしたのでしょうか。不思議なことです。
    スピーチが終わりO氏は元安橋へと続くクロスロードで佇まれ、我がK氏の説明を聞いておられました。K氏の指先は原爆の子の像を指しておられましたが、更にその先の供養塔も見ておられたのでしょうか。不思議なことです。
    最後に、もう一つ不思議なことを。70年前の5月27日、正にこのポイントで何があったか、この本の30ページをご覧ください。では。

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