内容紹介

ストーリー

【ストーリー】
通天閣が見下ろす夏の釜ヶ崎。売春婦のトメ(芹明香)は売春を斡旋する小料理屋の女将から離れてフリーの売春婦になった。同じく売春をする母のよね(花柳幻舟)と知能障害をもつ弟の実夫(夢村四郎)との3人暮らし。金を払う客であれば相手を問わず抱かれ、母の情夫とも関係を持つ。売春の口利きをする男から、元の店に戻れと脅され痛めつけられるがトメは一向に引かない。「うちはここで生活するしかあらへんねん」。手配写真の殺人犯にそっくりな男、わけありの若い男と女、使用済みのコンドームを水洗いして再生する中年男など、根無し草の人々がもがくように生きている街で、トメは性を売りながら生きていく…。
【解説】
釜ヶ崎、ドヤ街で蠢く性と生!衝撃のエロス美で刻まれた、孤島の傑作。/「うちなぁ、なんや逆らいたいんや…」/大阪釜ヶ崎のドヤ街したたかに生きる娼婦母娘とドン底で蠢く人々、あいりん地区にオールロケーションを敢行!性と生、聖と俗をドキュメンタルにドヤ街の街並みと共に生々しく活写した。虚無的な詩情漂う世紀の名作だ!いどあきお渾身の脚本を名匠・田中登が監督。ヒロイン・芹明香の独特な魅力が全篇に漲り、宮下順子、花柳幻舟、絵沢萠子、夢村四郎、荻原朔美らが力強い演技で作品を支える。あまりにもショッキングな描写、生々しい街と人々の官能美が、白黒&カラーで鮮明に捉えられ、いまだかつて比類がない孤高の傑作となった。/タイトルの「(秘)」は○[まる]の中に秘