精神疾患は脳の病気か?向精神薬の科学と虚構[エリオット・S・ヴァレンスタイン]
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精神疾患は脳の病気か? 新装版 向精神薬の科学と虚構
エリオット・S・ヴァレンスタイン

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【内容情報】(出版社より)
いまや心の病に先ず薬が処方される時代である。だからこそ、精神薬理学の脆弱な側面や、薬をめぐる社会・経済の力学の現状を、率直に指摘する声が必要だろう。本書はそのような時代の要請に応える情報源として、刊行以来引用されつづけている著作の待望の邦訳である。
前半の章では、精神疾患や薬の作用の理論として許容されてきた主要な学説の科学的根拠を、一次文献の精査によって検証する。ニューロンと薬物の相互作用に関する科学が長足の進歩を遂げたことは疑うべくもないが、その進歩は必ずしも、精神疾患の原因や、薬が病に効く仕組みの解明には直結していない──。
その事実が、十分認識されないどころか積極的に軽視されているとしたら、そのこと自体が深刻な病ではないだろうか? 本書の後半は、精神医療や向精神薬の開発・販売が、おもに社会戦略的な事情で、矛盾の多い仮説に依拠せざるをえないという現状をつぶさに描き出す。
だが本書はけっして向精神薬の利用に異議を唱えるものではない。むしろ、向精神薬の健全な活用と精神医療の充実のために、薬の科学の現実とイメージとのはなはだしいずれを正す試みである。
第1章 はじめに

第2章 向精神薬の発見
LSDの発見とその後/精神疾患の化学療法ーーはじめの三つ/近代のはじまり/統合失調症治療薬の発見/抗うつ薬の発見/躁病とその他の気分障害のためのリチウム療法の発見/マイナー・トランキライザーの発見ーー抗不安薬

第3章 薬の作用の理論と精神疾患の生化学的原因説
歴史的背景/向精神薬の生化学的説明/うつ病の生体アミン仮説の確立/抗精神病薬と統合失調症の生化学的原因説/リチウムと気分障害/不安と抗不安薬とベンゾジアゼピン受容体

第4章 証拠を精査する
抗うつ薬とうつ病の場合/抗精神病薬と統合失調症の場合/精神疾患の単純理論を超えて/辺縁系、情動、精神疾患

第5章 証拠の解釈原因と結果の混同
治療、原因、診断について/科学的説明と還元主義/神経伝達物質が生物学的要因のすべてではない/精神障害の診断における政治と流行

第6章 製薬業界はいかに精神障害の薬を宣伝し化学説を推し進めたか/製薬企業ーー「錠剤は金のなる木」/薬と患者支援団体/向精神薬とプライマリーケア医/精神科医の生涯教育/製薬業界が研究を支援する理由

第7章 他の特別な利益団体
生物学的精神医学の変遷/精神障害に対する他の治療法の有効性/健康保険維持機構(HMO)と医療保険会社/心理士ーー相手が強いなら、潔く一緒にやるのが賢明である/患者にとっては、精神障害より身体的な病気の方が受け入れやすい

第8章 繰り返し、結論、考察

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