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評価 3.00

投稿日：2020年04月19日

殺人の描写だけでなく、人物像の描写にも「情け容赦ない」という表現がぴったりと思います。
読み手が「なにもそこまで・・」と感じるか否かで好みがわかれるでしょう。
現実の社会で、「確たる動機のないのに凄惨な暴力や殺人」が存在することは、残念ながら事実です。
その不気味さが、殺人者の描写の中で滲み出してくるというのが書き手の力量が問われるところでしょう。
ただし、この著者の場合、これまで２作読みましたが、この「不気味さ」が殺人者だけでなく、ほとんどすべての登場人物の中にあるのです。そのため、読者は心がざわつきっぱなしです。
これまでさまざまなミステリーを読んできましたが、この手のアプローチをする作家は初めてです。
評価すべきチャレンジングな新奇性ですが、好みがわかれるであろうともいえるでしょう。

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