没後20周年記念、20世紀の名ソプラノ歌手の偉業を集大成
CD8枚組ボックス限定盤
ベルギー生まれのスイスのソプラノ歌手シュザンヌ・ダンコ[1911-2000]が今年(2020年)8月10日に没後20周年を迎えます。それを記念して、オペラと歌曲のデッカ・リサイタルすべてと、オペラ録音からの抜粋を収めたCD8枚組ボックスが発売されます。
20世紀における最高のモーツァルト・ソプラノ歌手と称えられたシュザンヌ・ダンコは、1941年イタリア、ジェノバで行われたモーツァルトの『コジ・ファン・トゥッテ』の公演でフィオルディリージ役でオペラ・デビュー、そして1947年7月ミラノでモーツァルトのアリア集をデッカに初めて録音しました。最初のオペラ録音は1952年4月、エルネスト・アンセルメとスイス・ロマンド管弦楽団とのドビュッシーの『ペレアスとメリザンド』でした。アンセルメはダンコを理想のメリザンドとし、彼女の才能を見出したエーリヒ・クライバーと同じく、ダンコの芸術性を高く評価していました。
ダンコの録音はそれほど多くはありませんが、モーツァルト作品とフランス歌曲に特にその才能を現しています。フランス歌曲の歌唱においては彼女の右に出るものはいないと言っても過言ではありません。とりわけ、ドビュッシーの『艶やかな宴』、フォーレの『優しい歌』、ラヴェルの『シェエラザード』では心に残る正確な解釈を伝えています。長年のリサイタルのパートナー、グイド・アゴスティと録音したデッカ・アルバムのシリーズの中でもドビュッシーとフォーレは特に注目に値するものです。
多数のCD化となる曲、さらにテープの中から発見され初めて収録されたフーゴ・ヴォルフの『妖精の歌』が含まれています。
新規リマスタリング。オリジナル・ジャケット仕様。限定盤。(輸入元情報)
【収録情報】Disc1:オペラ・アリア&歌曲集
1. モーツァルト:歌劇『コジ・ファン・トゥッテ』より「岩のように動かず」
2. モーツァルト:歌劇『フィガロの結婚』より「恋とはどんなものかしら」
3. シャルパンティエ:歌劇『ルイーズ』より「その日から」
4. ヴェルディ:歌劇『椿姫』より「ああ、そはかの人か?〜花から花へ」
5. マスネ:歌劇『マノン』より「さようなら、私たちの小さなテーブルよ」
6. ビゼー:歌劇『カルメン』よりミカエラのアリア「何を恐れることがありましょう」
7. グルック:歌劇『アルセスト』より「あの世の神々よ」
8. パーセル:歌劇『ディドとエネアス』より「ベリンダ、あなたの手を〜私が土の中に横たわるとき」
9-11. ラヴェル:歌曲集『シェエラザード』
12. ボノンチーニ:姿を隠さないでほしい
13. カッチーニ:麗しのアマリッリ
14. シューベルト:歌曲集『美しき水車小屋の娘』より第2曲:どこへ?(Take 1)
15. シューベルト:歌曲集『美しき水車小屋の娘』より第2曲:どこへ?(Take 2)
16. シューベルト:ます D.550
シュザンヌ・ダンコ(ソプラノ)
イオネル・ペルネア指揮、ミラノ・スカラ座管弦楽団(1,2)
アルベルト・エレーデ指揮、スイス・ロマンド管弦楽団(3-8)
エルネスト・アンセルメ指揮、パリ音楽院管弦楽団(9-11)
フィリス・スパー(ピアノ:12,13)
グイド・アゴスティ(ピアノ:14-16)
録音:1947年7月ミラノ(1,2)、1950年4月ジュネーヴ(3-8)、1948年5月パリ(9-11)、1947年10月ロンドン(12,13)、1949年4月ロンドン(14-16)Disc2
シューマン:
1-16. 歌曲集『詩人の恋』 Op.48
17-28. 歌曲集『リーダークライス』Op.39
シューベルト:
29. 岩の上の羊飼い D.965
30. ます D.550
31. 糸をつむぐグレートヒェン D.118
32. あなたは安らぎ D.776
33. ミューズの子 D.764
シュザンヌ・ダンコ(ソプラノ)
ジェルヴァース・ドゥ・ペイエ(クラリネット:29)
グイド・アゴスティ(ピアノ)
録音:1949年4月ロンドン(1-16)、1956年1月ロンドン(29-33)、1952年4月ジュネ
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