ドイツ映画史の基礎概念 新世紀のディアスポラ
古川 裕朗
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商品説明
内容紹介(出版社より)
本書は、現代ドイツ映画史への手引書である。「移民」「ナチス」「東西ドイツ」を扱った21世紀以降のドイツ映画賞受賞作を取り上げ、現代のドイツ映画が〈ドイツ人のディアスポラ〉という戦後のモチーフをどう描いたのかを解明し、その歴史的変容を解説する。新しい視点でドイツ映画を観るのに最適な一冊。
序
第I部 2000年代
第1章 移民の背景を持つ者(帰還)
1《愛より強く》(2004年/金賞)
ーートルコ・ナショナリズムからトルコ・ローカリズムへーー
2 《タフに生きる》(2006年/銀賞)
ーー「統合の失敗」と「平行社会」--
3 《そして、私たちは愛に帰る》(2008年/金賞)
ーー左翼テロリズムへの批判ーー
第2章 ナチ・ドイツ(和解)
1《名もなきアフリカの地で》(2002年/金賞)--故郷の再認ーー
2《ベルンの奇蹟》(2004年/銀賞)--戦後の世代間葛藤ーー
3《白バラの祈り》(2005年/銀賞)--天上への回帰ーー
4《四分間のピアニスト》(2007年/金賞)--自己回帰する天才ーー
5《ウェイヴ》(2008年/銅賞)--擬似ホームからの帰還ーー
6《ジョン・ラーベ》(2009年/金賞)--ホームの死守ーー
第3章 東西ドイツ(再生)
1《階段の踊り場》(2002年/銀賞)--青い鳥症候群ーー
2《グッバイ、レーニン!》(2003年/金賞)--嘘から生まれた真実ーー
3《幻の光》(2003年/銀賞)--希望のポツダム広場ーー
4《何でもツッカー!》(2005年/金賞)--五分五分の決着ーー
5《善き人のためのソナタ》(2006年/金賞)--アクチュアルな芸術劇場ーー
第II部 2010年代
第1章 移民の背景を持つ者(消失)
1《よそ者の女》(2010年/銅賞)
ーートルコ的伝統と西洋近代の相克ーー
2《おじいちゃんの里帰り》(2011年/銀賞)
ーー血族共同体から歴史共同体へーー
3《女闘士》(2012年/銅賞)--ネオナチの代償ーー
4《ヴィクトリア》(2015年/金賞)--神としての資本主義ーー
5《女は二度決断する》(2018年/銀賞)--ネオナチ化する犠牲者ーー
第2章 ナチ・ドイツ(決別)
1《白いリボン》(2010年/金賞)--破滅への序曲ーー
2《女闘士》(2012年/銅賞)--金銭教育の末路ーー
3《コーヒーをめぐる冒険》(2013年/金賞)--過去の弔いーー
4《ハンナ・アーレント》(2013年/銀賞)--理解か? 許しか?--
5《さよなら、アドルフ》(2013年/銅賞)--連鎖の拒絶ーー
6《アイヒマンを追え!》(2016年/金賞)
ーー「ドイツの誇り」と「ドイツ人の誇り」--
第3章 東西ドイツ(贖罪)
1《東ベルリンから来た女》(2012年/銀賞)--エデンの園の東ーー
2《誰でもない女》(2014年/銅賞)--「生命の泉」の真実ーー
3《ヘビー級の心》(2016年/銀賞)--幻のロス五輪ーー
4《グンダーマン》(2019年/金賞)--東ドイツのボブ・ディランーー
結
註
あとがき
作品リスト
索 引
内容紹介(「BOOK」データベースより)
“ホーム”に帰る、気づく物語から“ホーム”を失う、築く物語へ。
目次(「BOOK」データベースより)
第1部 二〇〇〇年代(移民の背景を持つ者(帰還)/ナチ・ドイツ(和解)/東西ドイツ(再生))/第2部 二〇一〇年代(移民の背景を持つ者(消失)/ナチ・ドイツ(決別)/東西ドイツ(贖罪))
著者情報(「BOOK」データベースより)
古川裕朗(フルカワヒロアキ)
1971年生まれ。広島修道大学商学部教授。慶應義塾大学文学部哲学科美学美術史専攻卒業。大阪芸術大学大学院芸術文化研究科博士課程後期修了。博士(芸術文化学、大阪芸術大学)。2004年広島修道大学専任講師。2008年ハンブルク大学客員研究員。2011年より現職。専攻は美学・芸術文化学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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