憎しみか、愛か。
中村梅雀、柄本佑、安藤サクラが、名匠・井上昭監督のもとに集結!52分のささやかな物語に描かれるのは、3人の男女の切なくも温かい想いーー。
■時代劇の名匠・井上昭監督がかねてより映像化を熱望していた、藤沢周平の傑作短篇小説「殺すな」をついに映像化!
映画への情熱を持って最前線で精力的に活動を続けてきた映画監督、井上昭。
日本の映画黄金時代を支え、市川雷蔵・勝新太郎をはじめ、数多くのレジェンドが出演する作品の演出を担った名匠と、
豪華キャストのコラボレーションにより、時代を超えて現代にも通じる"人間の思い"を鮮烈かつ魅力的に描き出す。
■様々な人間が行き交う江戸の橋を舞台に、市井の男女の喜怒哀楽の表情を瑞々しく描いて絶賛を浴びた短篇集『橋ものがたり』の中の一篇が原作。
かつて妻を手に掛けたことを悔いる浪人・小谷善左エ門と、同じ長屋に住む訳ありの若い男女、3人それぞれの心模様を深い滋味と温かさをもって描いた秀逸な作品。
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裏店の長屋で筆づくりの内職をして糊口をしのぐ浪人・小谷善左エ門は、同じ長屋に住む船頭の吉蔵から、一緒に暮らすお峯の様子を見張るように頼まれていた。
元は船宿の女将と抱え船頭だった2人は、密通のうえ駆け落ちしてここで隠れるように暮らし始めたものの、やがてお峯は退屈な日々に虚しさを感じ始める。
気晴らしのため川向こうへと架かる橋を渡ってみたい…との思いに駆られるお峯と、居場所が露見することを危惧して「橋を渡るな」と厳命する吉蔵。
すきま風が吹き始めた2人の様子を、善左エ門はかつての自分と、自らの手に掛けてしまった妻の姿に重ねあわせて見守っていたのだが…。
覚悟を決めたお峯、暴走する吉蔵、心の叫びを上げる善左エ門。橋の袂で3人の切ない思いが交錯する。
<キャスト>
中村梅雀
柄本佑
中村玉緒(特別出演)
本田博太郎
安藤サクラ
<スタッフ>
■原作:藤沢周平「殺すな」(新潮文庫/実業之日本社『橋ものがたり』所収)
■監督:井上昭
■脚本:中村努
■音楽:遠藤浩二
©「殺すな」時代劇パートナーズ/藤沢周平®