新しい階級闘争 大都市エリートから民主主義を守る
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商品説明
内容紹介(出版社より)
資本家 vs 労働者という「古い階級闘争」から、大都市エリート vs 地元民という「新しい階級闘争」への時代変遷を読み解くバイブル!
ポピュリストとエスタブリッシュメントの対立は、新しい階級闘争である。アメリカを始めとする先進諸国は 大都市で働く高学歴の管理者や専門技術者から構成される少数派の上流階級と、土着の国民と移民とに分裂した多数派の労働者階級との間に分裂した。そして、権力は、管理者と専門技術者といった上流階級のエリートたちに集中し、労働者階級は、政治・経済・文化ののいずれの領域においても、発言する場を失った。上流階級が体制のインサイダーとなり、労働者階級はアウトサイダーとなったのである。
この分裂は、かつてのイデオロギー上の右派と左派とは関係がない。問題は、右と左の対立ではなく、階級の上と下の対立である。たとえば、アメリカでは、共和党と民主党とを問わず、イギリスでも保守党と労働党とを問わず、エスタブリッシュメントは新自由主義を推し進めていた。
この上流階級による新自由主義的な支配に対して、アウトサイダーに追いやられて発言を失った労働者階級はついに不満を爆発させ、破壊的な反発の挙に出た。それがポピュリズムである。(「巻頭解説」より抜粋)
特に、本書の第6章は、日本の読者には必読であろう。我々が入手するアメリカに関する情報は、もっぱらアメリカのマスメディアを通じてである。しかし、そのマスメディアがエスタブリッシュメントの支配下にあるから、我々が知る情報にはバイアスがかかっている。そのことが、第6章を読むと、よくわかるのである。
エスタブリッシュメントのリベラル派は、トランプを支持するポピュリズムを、ロシアがソーシャルメディアを利用して行った世論操作によるものであるといったように解釈して、非難してきた。だが、ロシアによる世論操作はあったとしても、その影響はごく小さいものに過ぎなかった。トランプ勝利の主たる要因は、地域経済の衰退と労働者の所得の低迷である。だが、エスタブリッシュメントたちは、そのことを認めようとせず、ロシア陰謀説を流し続けた。(「巻頭解説」より抜粋)
本書は、現代の欧米社会や日本社会を見つめ、評価するうえで大いに役立つ。日本の読者に特に有益だと思われる三点について触れたい。
- 第一に指摘したいのは、グローバル化と自由民主主義の相性の悪さを明らかにしている点である。日本では「グローバル化」はまだまだ前向きで良い印象を与える言葉である。しかし、本書が論じるように、新自由主義に基づくグローバル化政策は、自由民主主義の政治の基盤を握り崩してしまう。
- 第二に、本書は現在の欧米の主流派の政治、およびそれに対する反発としてのポピュリズムの政治を見つめる新たな視角を提供する点で有益である。日本のマスコミや評論家は、欧米の主流派マスコミの情報をもとにして世界を見ていることが大半である。それゆえ、どうしても一面的な見方に陥ってしまう。
- 三番目は、戦後日本社会を理解する有益な視点を提供するという点である。...リンド氏が本書で指摘しているのは、欧米諸国で戦後、国民福祉と安定した経済成長を可能にしたのは日本と同様、戦争の経験に端を発する、民主的多元主義と称すべき政府主導の調整型の社会システムだということだ。
(「監訳者解説」より一部抜粋)
| 定価 (税込) | 3,080円 | 3,960円 | 3,080円 | 2,200円 | 3,080円 | 5,940円 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 著者 | ダニー・ドーリング (著), 遠藤 真美 (翻訳), 山口 周 (解説) | 水野 和夫 | リチャード ウィルキンソン (著), ケイト ピケット (著), 川島 睦保 (翻訳) | ジョナサン・ゴットシャル (著), 月谷 真紀 (翻訳) | 佐伯 啓思 | ウォルター シャイデル (著), 鬼澤 忍 (翻訳), 塩原 通緒 (翻訳) |
| 内容紹介 | 人口が減少し、イノベーションが停滞した「素晴らしき世界」。オックスフォード大学の気鋭の地理学者が示す、世界の現在地と未来。 | 近代の終末期に何が起こるのか。次なる100年の国家、経済、社会を予見する渾身の書き下ろし。 | イギリス格差研究の第一人者による渾身のレポート! 私たちを追い詰める“他人の目”という呪縛。 激しい格差は、人類の競争本能を暴走させる。 下流も上流も息苦しい社会の変革に必要なこと。 | なぜ私たちはあの人の論破にだまされるのか。新しいテクノロジーがストーリーを拡散させ、事実と作り話を区別することはほとんど不可能になった。人間にとって大切な財産であるストーリーが最大の脅威でもあるのはなぜなのか、著者は説得力をもって明 | ポピュリズムとニヒリズムを乗り越え、アフターコロナに求められる思想とは何か。知の巨人が西洋近代の限界と日本思想の可能性を探る | 石器時代から現代まで人類の富を平等化させてきたものは何だったのか。歴史的データを分析し、平等化メカニズムをつきとめた意欲作。 |
| 発売日 | 2022/7/15 | 2022/1/28 | 2022/4/3 | 2022/7/29 | 2020/10/9 | 2019/6/7 |
更新日:2025年10月27日
内容紹介(JPROより)
フィナンシャル・タイムズ、タイムズなど欧米メディアで絶賛!イブニング・スタンダード紙のブックオブザイヤー受賞。「資本家」対「労働者」から「大都市エリート」対「土着の国民」へ。左右ではなく「上下」対立の時代を読み解くバイブル!ポピュリズムは病原ではなく症状だ。民主主義を滅ぼす病原は新自由主義にある
【欧米メディア&識者が絶賛】
◎これまでで最も優れたポピュリズム分析の書(「イブニング・スタンダード」紙)
◎力作だ。欧米の政治が簡潔ながらも繊細に分析されている。ポピュリズムは、大学を出ていない労働者たちから経済的交渉力、政治的影響力、文化的威厳を奪ってきたテクノクラート新自由主義に対する反動だとリンドは主張する(デイヴィッド・グッドハート、『The Road to Somewhere』著者)
【中野剛志氏】
ポピュリズムの原因は、新自由主義的な政策によって労働者階級を抑圧し、政治・経済・文化のいずれの領域においても労働者階級を疎外してきたエスタブリッシュメントの側にある。ポピュリズムは確かに健全ではないが、それは、エスタブリッシュメントの新自由主義的な支配という疾患に現れた症状に過ぎないのである。私は、リンドの思想に全面的に賛成である(巻頭解説より)
【施光恒氏】
本書は、戦後実現した「民主的多元主義」の安定した政治が、1970年代に始まった新自由主義に基づく「上からの革命」の影響を受けた結果、機能不全に陥り、米国の国民統合が現在までにいかに脅かされ、分断が進んだか、またどのように分断の解消を図っていくべきかについて考察したものである。民主的多元主義の再生を可能ならしめるために、現行の新自由主義に基づくグローバル化推進路線の転換が必要だと本書は論じる。新自由主義的な改革に明け暮れてきた欧米諸国や日本に新しい視点を与え、自由民主主義の意味や条件を考えさせる貴重な一冊だ(監訳者解説より)
【概要】
グローバル化の問題点は「新しい階級闘争」を生み出した。新自由主義改革のもたらした経済格差の拡大、政治的な国民の分断、ポリティカル・コレクトネスやキャンセルカルチャーの暴走である。各国でグローバル企業や投資家(オーバークラス)と庶民層の間で政治的影響力の差が生じてしまったことがその要因だ。著者は現代の「新しい階級闘争」の解決を考えるために、マルクスが問題にしたような資本家対労働者の「古い階級闘争」がどのように解決・穏健化に向かったかを探り、戦争が中間団体の調整の政治「民主的多元主義」を各国が編み出し、階級を越える国民の妥協と結束をもたらしたと指摘。戦後の欧米の福祉国家はすべて戦争の名残だ。しかし1970年代頃から「オーバークラス」が「上からの反革命」を起こして、庶民を裏切るに至ったと分析する。「新しい階級闘争」の解決のためには、同様に中間団体の再生やその間の調整の政治の復権、「民主的多元主義」が必要だと説く。そのためにはグローバル化に一定の歯止めをかけるしかなく、無理ならば自由民主主義も滅びることになると論じる
内容紹介(「BOOK」データベースより)
「資本家」対「労働者」から「大都市エリート」対「土着の国民」へ。「左右」ではなく、「上下」対立の時代を読み解くバイブル!『イブニング・スタンダード』紙のブック・オブ・ザ・イヤー受賞。
目次(「BOOK」データベースより)
第1章 新しい階級闘争/第2章 ハブとハートランドー新しい階級闘争の戦場/第3章 世界大戦とニューディール/第4章 上からのネオリベラル革命/第5章 ポピュリストー下からの反革命/第6章 ロシアの操り人形とナチスーポピュリスト有権者を悪者扱いする管理者エリートの手口/第7章 労働者のいない楽園ー姑息な新自由主義的改革/第8章 拮抗力ー新しい民主的多元主義に向けて/第9章 民主的多元主義にとって安全な世界を
著者情報(「BOOK」データベースより)
リンド,マイケル(Lind,Michael)
テキサス大学オースティン校リンドン・B・ジョンソン公共政策大学院教授。ワシントンDCにあるシンクタンク「ニュー・アメリカ」の共同設立者でフェロー。ニューヨーカー誌、ハーパーズ・マガジン誌、ニュー・リパブリック誌の編集者、スタッフライターを歴任。ニューヨーク・タイムズ紙、フィナンシャル・タイムズ紙、ポリティコ、フォーリン・ポリシー誌、インターナショナル・エコノミー誌などに寄稿。ノンフィクション、フィクション、詩など、多くの著作がある
中野剛志(ナカノタケシ)
評論家。1971年、神奈川県生まれ。元・京都大学大学院工学研究科准教授。専門は政治経済思想。1996年、東京大学教養学部(国際関係論)卒業後、通商産業省(現・経済産業省)に入省。2000年よりエディンバラ大学大学院に留学し、政治思想を専攻。2001年に同大学院より優等修士号、2005年に博士号を取得。2003年、論文“Theorising Economic Nationalism”(Nations and Nationalism)でNations and Nationalism Prizeを受賞。著書に山本七平賞奨励賞を受賞した『日本思想史新論』(ちくま新書)などがある
施光恒(セテルヒサ)
政治学者、九州大学大学院比較社会文化研究院教授。専門は政治哲学、政治理論。1971年、福岡県生まれ。英国シェフィールド大学大学院政治学研究科哲学修士(M.Phil.)課程修了。優等修士号取得。慶應義塾大学大学院法学研究科後期博士課程修了。博士(法学)
寺下滝郎(テラシタタキロウ)
翻訳家。1965年広島県呉市生まれ。学習院大学法学部政治学科卒業。東洋英和女学院大学大学院社会科学研究科修了。主に外交評論、人文・社会科学系の学術論文などの英日・日英訳(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
商品レビュー(9件)
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