内容紹介（JPROより）

なぜ人類は、真に人間的な状態に踏み入っていく代わりに、一種の新しい野蛮状態へ落ち込んでいくのかーー。難解なことで知られるホルクハイマーとアドルノの代表作『啓蒙の弁証法』。この書物で展開される複雑に入り組んだ「理性の自己批判」の理路を余すところなく読み解き、その前史、フランス現代思想、アメリカ批判理論との関係をも踏まえて全体像を解明する。

内容紹介（「BOOK」データベースより）

啓蒙の極限たる最高の知的段階に達したかに見える文明が、なぜナチスという野蛮に転化したのかー。ホルクハイマーとアドルノの主著『啓蒙の弁証法』における複雑に入り組んだ「理性の自己批判」の理路を余すところなく読み解き、前史から後史に至るドイツ思想、フランス現代思想、アメリカ批判理論との関係をも踏えて、この難解な書物の全体像を解明する。

目次（「BOOK」データベースより）

第１部　テクストを読む（啓蒙の概念ー理性の自己省察を求めて／オデュッセウス論ー主体性の原史と神話／ジュリエット論ー自己保存原理と道徳／文化産業ー文化と産業との相克／反ユダヤ主義の諸要素ー同一化としての反ユダヤ主義、その原史／手記と草案ー新たな弁証法的人間学へ）／第２部　コンテクストを読む（『啓蒙の弁証法』の思想史的位置と意味ーその前史から後史へ／来たるべき啓蒙への問いーフランス現代思想と『啓蒙の弁証法』／『啓蒙の弁証法』から新自由主義批判へーアメリカ批判理論の展開）／特別奇稿　ヴェーバーからアドルノへーアメリカ体験をめぐって／訳者として今思うことーアドルノの語り口のむずかしさと魅力をめぐって

著者情報（「BOOK」データベースより）

上野成利（ウエノナリトシ）
１９６３年生まれ。神戸大学大学院国際文化学研究科教授。政治思想、社会思想史

高幣秀知（タカヘイヒデトモ）
１９４８年生まれ。北海道大学名誉教授。社会思想史、哲学

細見和之（ホソミカズユキ）
１９６２年生まれ。京都大学大学院人間・環境学研究科教授。ドイツ思想（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）