内容紹介（出版社より）

「このひとがいなかったら、日本にフェミニストカウンセリングはなかった。
最後の著書になるかもしれないと、明かされなかった秘密を今だから語り残す。」
ーー上野千鶴子（社会学者）

母、妻としての役割しか求められない女性たちの心理的虚しさは、贅沢な悩みとして取りあってもらえず、夫からの暴力は夫婦間の問題として軽く扱われていた。セクハラという言葉はなく、痴漢は女性に隙があったと責任を転嫁された。1980年とはそんな時代だ。
フェミニストカウンセリングは、「苦しいのは、あなたが悪いのではない」と女性たちへ「語り」を促し、社会の変化を後押ししてきた。
「ノー」を言う、自己主張をする、「自分」を伝えるためにもがいた、連帯の土台。
女性たちが語り、聞いてもらえるカウンセリング・ルームをはじめて作った創始者がエンパワーメントの歴史をひもとく。

内容紹介（「BOOK」データベースより）

母、妻としての役割しか求められない女性たちの心理的虚しさは、贅沢な悩みとして取りあってもらえず、夫からの暴力は夫婦間の問題として軽く扱われていた。セクハラという言葉はなく、痴漢は女性に隙があったと責任を転嫁された。１９８０年とはそんな時代だ。フェミニストカウンセリングは、「苦しいのは、あなたが悪いのではない」と女性たちに「語り」を促し、社会の変化を後押ししてきた。女性たちが語り、聞いてもらえるカウンセリング・ルームをはじめて作った創始者によるエンパワーメントの歴史。

目次（「BOOK」データベースより）

序章　発見された「女たちのうめき」-フェミニストセラピィ前史／第１章　女性解放の視点での心理療法ーフェミニストセラピィの発祥／第２章　自分の言葉を見つけていくー米国におけるフェミニストセラピィの発展と変化／第３章　語り、聞いてもらうことへの日本女性の飢えー日本へのフェミニストカウンセリングの導入／第４章　役割を離れた「自分」を模索するー日本で始まったフェミニストカウンセリングの歴史／第５章　「可能性」を広げるーフェミニストカウンセリングの発展／第６章　暴力、ハラスメントに立ち向かうーフェミニストカウンセリングのメインになる仕事内容／第７章　心理的困窮を「病気」と考えないー日本におけるフェミニストカウンセリングの特徴／第８章　森瑶子の母娘問題他ーフェミニストカウンセリングの事例／終章　女たちは自分の人生を生き、語れるようになったか？-今後の課題／対談　河野貴代美×上野千鶴子「フェミニストカウンセリングは何をしたか？何をできなかったか？」

著者情報（「BOOK」データベースより）

河野貴代美（カワノキヨミ）
１９３９年生まれ。シモンズ大学社会事業大学院修了（ＭＳ）、元お茶の水女子大学教授。専門はフェミニストカウンセリング、臨床心理学、フェミニズム理論、社会福祉。日本にフェミニストカウンセリングの理論と実践を初めて紹介し、各地におけるカウンセリング・ルームの開設を援助。のちに、学会設立や学会での資格認定に貢献（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）