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武器としての「中国思想」

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商品情報

  • 発売日:   2023年09月27日
  • 著者/編集:   大場 一央(著)
  • 出版社:   東洋経済新報社
  • 発行形態:   単行本
  • ページ数:   218p
  • ISBN:   9784492047446

商品説明

内容紹介(出版社より)

「過去」となった中国思想。今なぜ中国思想かーー

中国思想は現代でもリアルタイムで影響しているのですが、なぜか日本では「過去の話」のまま、ほとんど顧みられていません。この原因として考えられるのは、次の2つでしょう。


・欧化政策以降、とにもかくにも西洋文明を摂取することで、日本の独立を守りきることに命がけだった歴史が、いまだに続いていること


・第2次世界大戦の敗北、そしてバブル崩壊によって、日本人が徹底的に打ちのめされ、もはや中国思想のみならず、日本人の価値観そのものに、ほとんど自信を持てなくなったこと


しかし、国論を二分しない「少子高齢化」や「格差拡大」のような問題1つとっても、海外の潮流を探るだけでは、なかなか答えが出ないというのが実際のところのように思われます。


この時、日本はみずから課題を設定し、みずから答えを作らなくてはならない状況にあるのではないでしょうか。そしてその答えは、日本人自身の考える能力、すなわち日本の伝統的価値観によって作られるのであり、その思想には中国思想が大きく関わっています。


本書はそうした日本の伝統的価値観を「思い出す」基礎として、中国思想の流れを解説しています。本書で扱う中国思想の流れは、「個」の確立と生活を通じた社会変革を軸としています。これを眺めることで、中国の歴史と思想の関係が分かると共に、実は中国思想が日本人の価値観や生活の中に、今もなお健在であることが理解されるはずです。(はじめにより一部抜粋)

やる気スイッチの入れ方─ 孟子と「王道政治」

時代をさかのぼってみると、周王朝の時代には「礼」が作り上げられていました。孔子、孟子と続く儒家思想では、功利から法家思想へと至る歴史以外の、もう一つの未来を提案していました。


孟子は、相手の議論を自分の議論に吸収して利用するという能力が異常に高い論客でした。孟子は、功利の売りである利益の最大化を横取りし、功利を無効化してしまおうとしたのです。


「国民の資産がそのまま国家の資産になるようにするのが良い」「人間は安定した収入がなければ人のことを思いやる道徳心など持てない」と王に畳みかけることで、王にとっての最大の利益が国民からの支持にあること、支持を得るためには国民生活を豊かにしてその道徳心を養うべきことを説いたのです。こうして王は、知らず知らずのうちに孟子の論法にはまっていくのでした。(第2章より一部抜粋)

孟子の所得倍増計画

国民生活を安定して豊かにするために、孟子は具体的な方法として、「井田法」の実施を提案します。井田法とは、土地を「井」の字のように9等分して、真ん中の区画を公田として国家が確保し、残りの8区画を8世帯の国民に分配するという土地整理法です。各世帯は、みずからの土地で穀物や桑などを植え、そこで得た収入を無課税で丸取りできます。そのかわり8世帯共同で1つの公田を管理し、そこから得られた収入を税として納入するというものでした。


ここで重要なのは、国民に現物支給するのではなく、生産手段を提供するということにあります。現物支給では国民の生産意欲を刺激することはできませんが、収益機会の提供であれば頑張った分だけ収入が上がるので、自然と国民をやる気にさせるのです。


こうして孟子は国民の資産、すなわち「民富」こそが国力であり、税収の多さ、すなわち「国富」は国力ではないという論陣を張りました。孟子の議論には、経済学者の趣があります。(第2章より一部抜粋)

中国思想が指し示す未来とは?

「個」を確立して生きようとした瞬間、どのような人でも「思想家」となります。つまり、思想とは「人生の主導権を握る」行為であり、そこには本質的に、知識や年齢、職業は関係しません。皆さんが、みずからの人生や、日々の生活に思いを致す中で、本書で登場した思想が素材となって「個」を確立し、新しい生活や仕事を創造することがあれば、中国思想はその本来の役割を全うし、日本国にもまたダイナミズムが吹き込まれるでしょう。そうした橋渡しこそが、本書の狙いです。(おわりにより一部抜粋)

更新日:2025年10月28日

内容紹介(JPROより)

人生で大事なことは(だいたい)中国思想でわかる。
なぜ「無敵の人」が増え続けるのか。なぜ官僚は叩かれるのか。なぜ日本人は独創性がないと言われるのか。なぜ日本人は勤勉なのか。なぜ人間性と能力は比例するのか。なぜ未来は明るいのか。
孔子、孟子、旧法党と新法党、朱子学、陽明学、王道と覇道、老荘、墨子、韓非子…
気鋭の中国思想研究者が代表的な儒学者たちの人生から読み解く。

現代日本でもたびたび問題となる、道徳や心、人間関係といった私的な問題から、経済とコミュニティ、官僚と政治といった国内問題、中華思想や「帝国」の拡大といった国際問題。
中国思想(儒教)がさまざまに議論し、そして日本に入り込んできた価値観を知ることは、身の回りや自分自身の問題を考える上で、西洋哲学とはまた違った生々しさを以て役立つ。
中国思想を代表する儒学者たちの人生や性格を紹介することで、より人間くさい問題意識があったことがわかる教養書であり、生きていく指針としても使える書。

第1章 なぜ「無敵の人」が増えるのかーー春秋戦国時代と諸子百家

第2章 なぜ昭和は景気が良かったのかーー儒教の登場

第3章 なぜ官僚は叩かれるのかーー中華帝国と官僚

第4章 なぜ保守と革新は争うのかーー旧法党vs.新法党

第5章 なぜ日本人は独創性がないと言われるのかーー北宋五子と道学

第6章 なぜ人間性と能力は比例するのかーー朱子学とは何か

第7章 なぜ未来は明るいのかーー陽明学とは何か

内容紹介(「BOOK」データベースより)

人生で大事なことは“だいたい”中国思想でわかる。

目次(「BOOK」データベースより)

はじめにー今なぜ中国思想か/第1章 なぜ「無敵の人」が増えるのかー春秋戦国時代と諸子百家/第2章 なぜ昭和は景気が良かったのかー儒教の登場/第3章 なぜ官僚は叩かれるのかー中華帝国と官僚/第4章 なぜ保守と革新は争うのかー旧法党vs.新法党/第5章 なぜ日本人は独創性がないと言われるのかー北宋五子と道学/第6章 なぜ人間性と能力は比例するのかー朱子学とは何か/第7章 なぜ未来は明るいのかー陽明学とは何か/おわりにー中国思想が指し示す未来

著者情報(「BOOK」データベースより)

大場一央(オオバカズオ)
中国思想・日本思想研究者、早稲田大学非常勤講師。1979年、札幌市生まれ。早稲田大学教育学部教育学科教育学専修卒業。早稲田大学大学院文学研究科東洋哲学専攻博士後期課程単位取得退学。博士(文学)。現在、早稲田大学、明治大学、国士舘大学などで非常勤講師を務める。専門は王陽明研究を中心とする中国近世思想、水戸学研究を中心とする日本近世思想(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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