BLマンガの表現史 少年愛からボーイズラブジャンルへ
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商品説明
内容紹介(出版社より)
少年愛の時代から呼称を変えながら50年以上受け継がれてきた「男性キャラクター同士の恋愛やセックスを軸にする物語」は、巨大なメディア産業の一翼を担うBLへとどのように至ったのか。ポピュラー文化の一つのジャンルとして確立する過程で、表現の型やお約束はどう変遷してきたのか。そもそも、BLをBLたらしめるものとは何なのか。
1970年から2000年に商業ベースで刊行された2,873作品を幅広く数量的に分析して、時期ごとの特徴を浮き彫りにする。とりわけ、ストーリーやキャラクター、カップル、セックスシーンの特徴を比較して、ジャンル総体の傾向を分析する。そのうえで、その背後にある女性を抑圧する社会規範との関連を捉える。
「悲劇から恋の成就というハッピーエンドへ」「女性的な美しさから男性のかわいさへ」などのジャンルの変化を実証的に明らかにして、女性たちが時代ごとの厳しい現実を生き延びるために紡ぎ出してきた表現のダイナミックな歴史をたどる。
目次
はじめにーー〈男×男〉マンガの誕生と変化を考えるために
第1章 BLマンガというジャンル
〈男×男〉物語はどう論じられてきたか
約束事と型 など
第1部 変化を捉えるーー〈男×男〉マンガの通時性
第2章 ストーリーの数量的分析
舞台ーー時代と国・地域
恋愛ーーカップルと物語の結末
セックスシーンの有無 など
第3章 キャラクターの数量的分析
基本設定ーー年齢層、国籍・出身地、職業・属性
特徴ーー家族・境遇、性的指向
キャラクターの容姿ーー言及の有無と表現内容 など
第4章 カップルの数量的分析
基本設定の差異ーー年齢層、立場や社会的地位
容姿の差異ーー身長と瞳、容姿の言語表現とジェンダー
〈攻〉〈受〉関係と〈能動側〉〈受動側〉
第5章 セックスシーンの数量的分析
基本的構造ーー性行為の導入シーンとセックスの様式
〈攻〉〈受〉役割の差異ーーモノローグの語り手、着衣の状況
〈攻〉〈受〉の表情や様子の描写
性的な身体部位の描写 など
第2部 時代の特徴を捉えるーー〈男×男〉マンガの共時性
第6章 〈男×男〉マンガの誕生ーー少年愛期
非日常の世界
美少年という表象
カップルでの愛と成長
イメージとしてのセックスシーン など
第7章 〈男×男〉マンガの成長ーーJUNE/耽美期
変化する〈男×男〉マンガの舞台
美しさを内包するキャラクター
成長した少年愛の物語
におわせる表現技法 など
第8章 〈男×男〉マンガの転換ーープレ・ボーイズラブ期
愛し合う2人が結ばれる物語
日常世界に生きる男性たちの恋愛
対等な立場とカップルの非対称性
〈攻〉〈受〉役割の明示と固定化
〈男×男〉マンガのマーケットの誕生
第9章 〈男×男〉マンガのジャンルの形成ーーボーイズラブ期
ボーイズラブの約束事
男性をどう描くか
同じ世界の2人とボーイズラブジャンルの定型
性的な表現の追求
新たなジャンルとしてのボーイズラブーーボーイズラブの時代
おわりにーーBLジャンルができるまで、できてから
参考文献一覧
あとがき
更新日:2025年02月20日
内容紹介(「BOOK」データベースより)
少年愛から呼称を変えながら連綿と受け継がれてきた「男性キャラクター同士の恋愛やセックスを軸にする物語」は、どのようにBLへと至ったのか。一九七〇年から二〇〇〇年までに商業ベースで出版されたマンガ二千八百七十三作品の表現を数量的に分析し、時期ごとの特徴を浮き彫りにする。
目次(「BOOK」データベースより)
はじめに “男×男”マンガの誕生と変化を考えるために/BLマンガというジャンル/第1部 変化を捉えるー“男×男”マンガの通時性(ストーリーの数量的分析/キャラクターの数量的分析/カップルの数量的分析/セックスシーンの数量的分析)/第2部 時代の特徴を捉えるー“男×男”マンガの共時性(“男×男”マンガの誕生ー少年愛期/“男×男”マンガの成長ーJUNE/耽美期/“男×男”マンガの転換ープレ・ボーイズラブ期/“男×男”マンガのジャンルの形成ーボーイズラブ期)/おわりに BLジャンルができるまで、できてから
著者情報(「BOOK」データベースより)
西原麻里(ニシハラマリ)
1984年、佐賀県生まれ。跡見学園女子大学文学部准教授。専攻は社会学、マンガをはじめとするメディア文化研究、ジェンダー・セクシュアリティ研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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