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スネーク・ピープル ジグザグデモ、あるいは戦術の系譜

3,080円(税込) 送料無料

商品情報

  • 発売日:   2025年08月05日頃
  • 著者/編集:   酒井 隆史(著)
  • 出版社:   洛北出版
  • 発行形態:   単行本
  • ページ数:   414p
  • ISBN:   9784903127378

商品説明

内容紹介(JPROより)

ジグれ!
舞え、ヘビのうねりを!

 フランスデモ、座り込み(へたり込み)、洗濯デモ、棺桶デモ、ピストンデモ、円陣デモ…… かつてのデモは、驚くほど多種多様で、きわめて柔軟でもあった。しかも、状況をみて機転を利かせ、またたくまに、別のデモ形態へ移行したり元に戻ったり、バラけたりをしていた。
 いずれのデモも、さまざまな弾圧や妨害やいやがらせを受けるなかで、それらをすり抜けながらデモンストレーションをおこなうために、人びとが手探りで創りだしていった戦術である。

 人びとは、社会のありように危機感をもったとき、このままではやっていけないと思ったとき、ないがしろにされている自他の存在を可視化させたいとき、要求する集団の、存在の全重量をむきだしにあらわしてきたのだ。

 なかでも路上を蛇行〔だこう〕するジグザグデモは、デモンストレーションの華〔はな〕であり、労働者・失業者、老若男女・色とりどりの人びとを魅了したーーだれもが、ヘビになって、うねっていたのである。

 このスネーク・ダンスは、その時の要求や場面に応じて、いろんな幅でうねり、ぐるぐるまわり、おそ足、かけ足で蛇行運動し、ふたたび個へとバラけていく集団行進である。それは、決められた形態を外側からかぶせられるのではなく、みずからの内側からリズムを変異させつつ、そのつどデモの形状を生成していく大衆運動なのである。

 しかし、この変幻自在な乱舞のあらわれは、大衆運動を上から指導したい勢力と制圧させたい勢力とから、大衆の愚かな「はみだし」や、「騒々しい」うさ晴らし、時代遅れとして見下され、やがて猛烈にバッシングされはじめる。さらには「迷惑行為」と見なされ、デモは、規制そして自主規制されていく。

 「そもそも、ジグザグデモ以上の創造物、そこにひそかに(身体に)投入された批判的知性の厚みに匹敵するような創造物が、日本の大衆運動史において、はたしてどれほどあるだろう。」(本書 249頁)

 このスネーク・ダンスの誕生から姿を消すまでの、戦前から安保闘争にいたる、蛇行の軌跡を追尾する。

 ジグれ! 舞え、ヘビのうねりを!
 路上はわれらのものであり、主人はわれわれなのである。

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