decojp

評価 4.00

投稿日：2010年10月03日

戦略、戦術共に曖昧なまま消滅していった帝国陸海軍の重要な戦闘を題材に分析した内容。
実際の戦闘のなかで従容として死地に赴いた英霊に対して、無責任な命令系統であったのでは無いかと考えさせられました。一銭五厘で兵隊は集められたという事ですが、あまりにも帝国陸海軍は命を軽んじたと思われます。
軍人勅諭の影響もあるのでしょうが、命を賭して祖国をまもるという兵士に対し、指揮官はどれほどの考えをしていたか、暗澹たる思いがしました。
旅団、師団等軍事的用語が沢山出てきますが、戦記を読み慣れた方には、特に違和感はありません。
組織管理をする人に、直接関連するかどうかは判りませんが、常に状況に対して柔軟な対応をすることが必要と思いました。

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購入者さん

評価 4.00

投稿日：2011年08月29日

日本人の個々は素晴らしい能力や責任感をもって任務を遂行するが、組織活動となると、上位組織と下位組織や横の連携が有機的にできない。責任の契約がキチッと結べないからかもしれない。最前線のリーダーはある作戦で失敗すると失敗の責任をとって自決したり、自決を迫られる。自決したリーダーから、失敗の本当の原因追及や検証できない。しかも、その上位組織の指揮者は責任を被ることを恐れ責任転嫁に務め、関連組織も自己保身に終始する。何のための組織なのか、何のための戦闘なのか本末転倒である。まさに国滅びて我が組織ありである。これは今も相通じて云えることで、国難をほったらかしで政権固持や党利に走る政治屋たちである。

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NECOママ

評価 5.00

投稿日：2014年05月16日

「時代が変わっても、人のやることに変わりはない」という観点で読むと、「過去の戦争の話だから」ということは全くなく、今の私たちにもガッツリ当てはまる内容です。戦いに際して、確固たる目的のないまま臨んだり、人間関係や情実で重要な意思決定がなされてしまうこと…。組織を率いるリーダーには必読の本です。「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」という野村監督の言葉がグルグルと頭を駆け巡ります。

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