商品情報
- 著者: 中村辰矢
- シリーズ名: 現実と妄想の狭間
- 発売日: 2022年09月30日
- 出版社: 幻冬舎メディアコンサルティング
- 商品番号: 4910000294225
- 言語: 日本語
- 対応端末: 電子書籍リーダー, Android, iPhone, iPad, デスクトップアプリ
商品説明
内容紹介
橘司はふと目覚めると真っ暗な部屋の中にいた。手足を拘束され、身じろぎすると体に激痛が走る。そこは精神科の保護室だった。十九歳という最年少で公認会計士の資格を取得、以後、会計事務所や監査法人で実務経験を積み重ねてきた。時に人間関係に悩みつつも真っ当に歩んできたはずが、勤務先が反社会的勢力と繋がっているのではと強い疑念を抱いたことから精神の均衡が破れ、奇矯な行動に走って警察に捕らえられた挙句、「統合失調症」と診断されて入院となったのだった。心を病む他の患者たちとの交流の中、正とは、悪とは何か、自分には何か特別な力があるのだろうか、などなど、千々に思い乱れる日々が続く。現実と妄想の狭間で揺れ動きつつ、自身の病と向き合った一人の青年の貴重な記録。
<目次>
混乱と静寂の狭間
疑念と焦燥の狭間
安静と試験の狭間
精神と神々の狭間
あとがき
<著者紹介>
1988年11月4日埼玉県生まれ。
高等学校は商業系の学科に進学し簿記を学び、公認会計士を志し専門学校へ進学する。
19歳の最年少で公認会計士試験に合格。
税理士法人で税務業務、監査法人で監査業務、事業会社で会計業務を経験。
26歳の時に統合失調症を発症。
月に一度、通院し筋肉注射治療を行っている。
商品レビュー(1件)
- 総合評価
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楽天Koboのレビュー(1件)
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統合失調症のリアリティ
- 購入者さん
- 投稿日:2026年07月23日
統合失調症の当事者の方の記録は読んだことがなかったので、このような感覚で物事を捉え行動するのだと驚きました。特に驚いたのは「疑念と焦燥の狭間」の自宅が火事だと思い込み、主人公が取った行動です。ネタバレになるので書きませんが……。
本書は、主人公(当事者)の思考回路を知ることを可能とし、また、他人が読んで理解できるよう小説という形式で書かれたのだとわかる点が良かったです。主人公にとって「統合失調症は、支配者の存在に触れてしまった人、又は、気づいてしまった人」のことです。当事者の記録としても意味があると思います。
フィクションの部分もあるかもしれませんが、全て本当にあったのだろうと推測して読みました。一般的に統合失調症は、遺伝的な要因と環境的な要因があると言われています。小説の主人公の発症のきっかけになったのは、環境要因で「仕事」だと思います。激務でストレスを抱えていたため、過剰な飲酒もしています。だからこそ、一般の人にわかるよう公認会計士の仕事内容の説明をもう少し詳しく書いたり、主人公の周囲の人物の説明(家族、生い立ち)、主人公との関係等を深堀して書いたりすると小説が重層的になり、より良いのではないかと思いました。
一番印象に残ったのは、「安静と試験の狭間」で精神科に入院して、様々な症状の患者さんと交流するところです。暗い感じも厭世観もない不思議な世界でした。主治医も看護師もフレンドリーで明るいです。主治医に退院後、他の患者さんと会わないように言われていましたが、後の章「精神と神々の狭間」に記述があるように外で会っていて、お互い事情があるだけで普通の友達と遊ぶ感じの印象を受けました。日常生活は、普通の感覚の部分と過敏な部分を持ち合わせていて、強弱というか波があって、バランスが崩れる(ドーパミンの出すぎになる)と事件が起こってしまうのではないかと思います。発症を予防するためにもドーパミンの測定ができるよう、研究が進んでほしいものです。
この小説は、一般の人はもちろんですが、当事者、病院関係者、福祉関係の支援者にぜひ読んで欲しいです。
疾走感が溢れるストーリー展開で、読みやすかったです。事件については、一見突飛な感じがしますが、それは、主人公にとっては至って真面目な物事の捉え方の結果だと思います。関係者、支援者の理解の助けになる自伝的小説だと思います。0人が参考になったと回答
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