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商品説明
内容紹介
畑に通う。ジムに通う。身を削るように飲み明かす。自分らしくと焦ったり、生きてゆく不安を感じたり。それでも衰えない「ごはん作りたい欲」。好評日記エッセイ第4巻。2003年9月〜04年2月までの日記を収録。
はじめての場所、なつかしい場所。さまざまなところで、日々は続きます。『日々ごはん』(1)〜(12)の続きは、『帰ってきた日々ごはん』として2015年発売。
<ある日の日記より>
夜中に小腹が減って、階段をコツコツと降り台所に行くと、お皿に鍋のフタがしてあった。フタを開けると、なんでこうなるんだろうというくらいに、麺が二センチ長にちぎれて炒められている焼きそばだ。おいしくないんだろうな、と思いながらもぼそぼそと食べる。醤油ともソースとも言えない薄味で、桜海老とおかかと紅生姜が混ざっている。そう、まさにこれが、子供のころさんざん食べ飽きた母の焼きそばの味だ。私はこの味をすっかり忘れていた。というか、どこかに押し込まれていた味覚が、食べた途端にずるっと出てきた。とてつもなく懐かしく、涙が出るほどおいしかった。
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