商品説明
内容紹介
深山の奥深くに、新興宗教『こころの宇宙』の総本山、心在院はある。さらに山をのぼったところにある瞑想室が掌室堂だ。ここには、百年前、瞑想中の修験者が施錠された堂から消え、山中で発見されたという逸話が残る。弱体化しつつある『こころの宇宙』の、数少ない拠り所だ。しかし、新たな密室殺人が起こっても、神はここにおわすのだろうか……? 神に挑んだ探偵は、真相にたどり着けるのか。鮮烈なる本格推理デビュー作。
商品レビュー(16件)
- 総合評価
- 2.93
-
(無題)
- 坂枝圭
- 投稿日:2022年05月22日
探偵の存在意義,探偵と助手の役割論,名探偵の復活,後期クイーン問題.
そういうことを作者は本作で書きたかったんだね.密室の謎,推理合戦,宗教団体などはその舞台を成立させる大道具・小道具というわけだ.
私は細部描写にもこだわる本格ミステリというつもりで読んでいたので,導入部の読みにくさ,探偵の心理や行動がもたらすモヤモヤ感,現場調査や遺体検案の軽視,死後硬直による肢位の成り立ちへの無理解などが気にはなった.しかし,それなりに理由はあったし,捜査力のある人物が登場しない状況を前提としているのかも.
終盤,ドンデン返しの過程の一場面にはドキッリさせられた.
構成力に見どころあり.次回作の完成度を期待したい.0人が参考になったと回答
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