商品情報
商品説明
内容紹介
自殺を繰り返す不老不死の女性・すず。彼女と生きていくことを望む恋人のサクは、ある旅行の計画を立てる。だが選んだ先はすずを死に駆り立てる強烈な記憶が刻まれた地だった。二人の気持ちは行き違いを生み、遂にすずは確実に死ぬ方法を実行する。残されたサクと死んだはずのすずは……。二人の絶望と愛の軌跡のその先を、新鋭作家が極限まで描いた名作! ページをめくるほどに激しく込み上げる、終われない純愛物語・ここに完結。
商品レビュー(9件)
- 総合評価
- 4.57
-
アダルトチルドレンに読んでほしい
- まめままめ
- 投稿日:2019年05月02日
びっくりしました。毒親に悩み30年間生きづらかった自分の内面を描かれているような気がしました。
毒親により無意識下に「お前のせいだ」「お前がうまくやらないから私達が辛いんだ」と埋め込まれた罪悪感と、主人公の生きにくさが重なりました。死への渇望も。
また記録媒体では幸せそうなのに現実の本人は辛い、という描写も正にアダルトチルドレンの自分だと感じました。
世間の道徳では「生きることが正義。自殺は悪」というようなセオリーがありますが、この作品を読んで、「死にたいと思いながら生きてよい」と思え、肩の力が抜けました。
死にたい自分は悪、エネルギッシュに生を欲しがらねば…という身の丈以上の嘘の自分が消え、「いつか寿命がきて死ねるのだからそのために生きよう」と気楽になれました。
息をするのさえ苦しく、四六時中親の幻聴と戦っていた自分が嘘のように気楽になれました。
きっと作者の意図とは違う受け取りかもしれませんが…アダルトチルドレンには一度読んでほしい、貴重な作品です。
もちろん、それを抜きにしても、よい作品です!0人が参考になったと回答
楽天ブックスランキング情報
-
週間ランキング
ランキング情報がありません。
-
日別ランキング
ランキング情報がありません。