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内容紹介
【第164回 直木賞受賞作】「誰の心にも淀みはある。でも、それが人ってもんでね」江戸、千駄木町の一角は心町(うらまち)と呼ばれ、そこには「心淋し川(うらさびしがわ)」と呼ばれる小さく淀んだ川が流れていた。川のどん詰まりには古びた長屋が建ち並び、そこに暮らす人々もまた、人生という川の流れに行き詰まり、もがいていた。青物卸の大隅屋六兵衛は、一つの長屋に不美人な妾を四人も囲っている。その一人、一番年嵩で先行きに不安を覚えていたおりきは、六兵衛が持ち込んだ張方をながめているうち、悪戯心から小刀で仏像を彫りだして……(「閨仏」)。ほか全六話。生きる喜びと生きる哀しみが織りなす、著者渾身の時代小説。
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商品レビュー(175件)
- 総合評価
3.83
-
じんわり沁みる。
- Tonki
- 投稿日:2021年02月04日
時代小説は苦手ですが、すんなり読めたのは短編だからだけではないと思います。
それだけ飽きさせずに、すぅーっと作品世界に入りこむことが出来ました。
貧しい長屋の地味なお話。日常において一歩踏み出せずにいる者、過去を抱えて生きる者達のそれぞれのストーリーが儚げな優しさ、淋しさと共に描かれています。これがじわじわ来るところがこの作品の凄いところであり、一番の魅力だと思いました。
どの話も人との縁や繋がりには様々な形があるが、何が正解だったのかは自分で折り合いをつけるものだという点が一つのテーマになっているように感じました。
前3話辺りから、ちょいちょい顔を出す茂十が最後に全てを繋ぐことになるような予感がしていました。
実際には各々の「その後」が話の中に盛り込まれることで読者がスッキリすることになるのですが、
「閨仏」の りきは彫師となったが郷介とどうなったのかが記されていない。
「冬虫夏草」のお吉と息子のその後にも触れていない。(最後に羽化に失敗した蛾が風化していく様子で完結させているのでしょうが…)その2点は気になりました。
読んで損はしない本です。0人が参考になったと回答
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