商品説明
内容紹介
殺人犯を見つけてはならない。それが、わたしたちに課された戒律だった。
浪人中の里英は、父と共に、叔父が所有していた枝内島を訪れた。
島内にリゾート施設を開業するため集まった9人の関係者たち。
島の視察を終えた翌朝、不動産会社の社員が殺され、そして、十の戒律が書かれた紙片が落ちていた。
“この島にいる間、殺人犯が誰か知ろうとしてはならない。守られなかった場合、島内の爆弾の起爆装置が作動し、全員の命が失われる”。
犯人が下す神罰を恐れながら、「十戒」に従う3日間が始まったーー。
週刊文春ミステリーベスト10(「週刊文春」2022年12月8日号)国内部門&MRC大賞2022など4冠に輝き、ミステリ界を震撼させた『方舟』夕木春央、待望の最新作!
商品レビュー(683件)
- 総合評価
3.83
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十戒
- 坂枝圭
- 投稿日:2024年03月10日
>以上の事項が守られなかった場合,作業小屋の爆弾の起爆装置が作動する.<本書26%>
急死した伯父(内容紹介の「叔父」は誤り)が所有していた孤島にリゾート化計画が持ち上がった.浪人中の大室里英は,相続した父に連れられて関係者たちと九人で視察に訪れた.翌朝,一行の一人が殺されてしまう.訪問者たちは,正体不明の犯人から禁止・義務の10項目「十戒」が課され,恐怖に怯えながら開放まで3日間を過ごす.
作者5作目の本作は,傑作『方舟』に匹敵する面白さだ.プロローグに続き,孤島滞在の4泊5日を5つの章で描く.表記は里英の一人称視点.
クローズドサークル物でお約束の「犯人探し」が戒律で禁じられるのがミソ.里英を少し未熟(年齢相応とも言える)に設定したのも上手い.里英が内心で指摘したりする数々の謎,解決へのロジック,伏線回収など,どれも優れているし,ドンデン返しの鮮やかさも評価を高めるだろう.
作者のミステリは大正後期の東京を舞台とした作品群も面白いので読み逃しなきように.現代物の『方舟』と本作は作品の分量,聖書の引用,5章構成,クローズドサークルなど形式が共通する(人物も?).旧約聖書シリーズが続くのかも.0人が参考になったと回答
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(無題)
- ちゅ〜りんりん
- 投稿日:2023年10月07日
この本を読むのを楽しみにしていました。ありがとうございます。
0人が参考になったと回答
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