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内容紹介
大阪地検一級検事の不破俊太郎はどんな圧力にも屈せず、微塵も表情を変えないことから、陰で〈能面〉と呼ばれている。新米事務官の総領美晴と西成ストーカー殺人事件の調べを進めるなかで、容疑者のアリバイを証明し、捜査資料が一部なくなっていることに気付いた。これが大阪府警を揺るがす一大スキャンダルに発展してーー。一気読み必至の検察ミステリー!
商品レビュー(99件)
- 総合評価
3.88
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面白くて一気読み!
- ムツキ6704
- 投稿日:2021年04月13日
とっても面白かった!!能面検事の異名を持つ不破検事と新人事務官の美晴。事件解決に向けて淡々と進む不破検事。一方、新人の美晴は不破検事に一生懸命付いていく。影のように・・。中山七里さんの小説はいつもどんでん返しがあって面白いですが、この「能面検事」もよかったぁ。御子柴弁護士や岬洋介のようにシリーズ化して欲しい。まだまだ次作を読みたいです。
1人が参考になったと回答
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(無題)
- 坂枝圭
- 投稿日:2022年05月09日
作者は多作だが,外れがほとんどない.本作もおもしろく読めた.
主人公が表情を変えず余計なことも話さないという設定は,ミステリ作法上とても都合が良い.証拠の解釈や行動の目的を解決場面まで隠し続けることの不自然さを回避できる.
本作は,否定形の形容詞がつく5つの章がほぼ等間隔に並び,緩やかに起承転結を繰返しながら,テンポ良く真相へ迫ってゆく.
何と言っても不破検事のキャラクターが特異だ.その性格は生来的ではなく,契機となる事件があったという設定.無表情にまつわるクスグリが随所に出てきてけっこう笑える.ただ,新米事務官の人物像にもっと厚みが欲しいし,重要証拠の提示が省略されるなどフェアネスの点も気になる.0人が参考になったと回答