商品説明
内容紹介
(概要)
※この商品は固定レイアウトで作成されており,タブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また,文字列のハイライトや検索,辞書の参照,引用などの機能が使用できません。
※この電子書籍は2009/08に刊行された紙版を電子化したものです。購入の際はご注意ください。
2020年、世界は、新型コロナウイルスの脅威に曝されている。
同年3月12日、WHOはついに「新型コロナウイルスのパンデミック」を表明した。
2009年、世界は同様の危機に見舞われ、日本はさまざまな課題を突きつけられた。
私たちは過去の経験から一体何を学ぶべきだったのだろうか。
2009年を振り返り、危機管理というものを今一度考えてみたい方々に、ぜひ読んでいただきたい。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
2009年4月28日、新型インフルエンザ(豚インフルエンザH1N1)が発生したことが公式に発表された。
本書は、すでに遠い過去となった新型インフルエンザ発生前の議論を記録した、いわば歴史書である。
歴史書としての本書を読んでもらいたい点は二つある。
第一は、シミュレーションは冬季を想定しているので、冬の流行においてなお有効な予測であること。
冬季の感染拡大予測を具体的にシミュレートしているので、「感染の拡がり方」「経済的な損失」といったことを直感的に見てもらえるだろう。
第二は、日本の危機管理体制に対する警鐘である。
この新型インフルエンザ対策では、発生してから戦略を再検討せざるを得ない状況に陥ってしまった。
対策の発生前の状況を伝えることで、戦略的視点に欠けると言われても仕方のない危機管理体制について、読者の方々と一緒に見つめ直すことができれば、本書の役割は十分に果たしたといえるだろう。
(こんな方におすすめ)
・ 大規模感染症が蔓延するプロセスについて知りたい方
・ 数理モデルの感染症対策に興味のある方
(目次)
第1章 新型インフルエンザとは
発生メカニズム
季節性インフルエンザ
現在の状況
予想されるインパクト
第2章 新型インフルエンザの拡大予測モデル
数理モデル
第3章 新型インフルエンザの拡大予測ーー国際的な拡がり
東南アジア発の感染予測
第4章 新型インフルエンザの拡大予測ーー国内での拡がり
モデルの概要
国内の感染拡大シミュレーション
第5章 新型インフルエンザへの対策ーー地域封鎖
地域封鎖の有効性と現状
地域封鎖のシミュレーション
第6章 新型インフルエンザへの対策ーー休校と外出自粛
外出自粛の可能性
外出自粛の有効性
第7章 新型インフルエンザへの対策ーー抗インフルエンザ剤
抗ウイルス剤の使用
第8章 新型インフルエンザ対策の費用対効果
新型インフルエンザに関わる費用
新型インフルエンザ対策の費用対効果の検証
第9章 新型インフルエンザへの対策ーー早期探知
早期探知への現実的な対応
第10章 新型インフルエンザへの対策ーーその他
ワクチン
マスク
すべての対策の同時実施
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