商品説明
内容紹介
2021年の我が国経済は、昨年後半から持ち直しの動きが続いているものの、年初から断続的に感染拡大防止を意図した経済活動の抑制が続いていることで、GDPは危機前の水準を回復していません。しかしながら、感染症による未曽有の危機に対し、前例のない大胆な経済支援を講じた結果、倒産件数は過去50年で最も低い水準で推移し、失業率も先進国の中で最も低い水準に抑えられてきました。
その一方で、世界を見渡すと、欧米諸国はより一層大胆な経済支援とワクチン接種の進展を背景に経済活動の水準を引き上げていく中で、さらに先を進んでいます。感染をゼロにすることができない中で、感染対策と日常生活の両立に向けた道を探り始めています。
こうした状況で、日本の経済社会にとって、新たな課題が明らかになっており、危機対応のステージから次のステージに移りつつある中で、危機に直面してもそれを乗り越え、新たなステージへと進化していく力を持つ、すなわち、強さと柔軟性を兼ね備えた「レジリエントな経済社会」を構築することが重要です。
今回で75回目となる本報告が日本経済の現状や日本が直面する課題についての議論が深化し、「レジリエントな日本経済」の実現に資することを願ってやみません。
本報告の構成は以下のとおりです。
第一章では、消費や投資といった個々の需要動向や需給と賃金物価の関係について、昨年以降の我が国経済の動きを振り返りつつ、感染症がもたらした経済活動への影響を整理しています。また、感染拡大以前の我が国経済の歩みも振り返り、2000年代の低成長要因や政策レジームが転換した2013年以降の変化を整理することで、今後への含意を示しています。最後には、中期的な課題として、政府債務の安定化に関する論点を整理しています。
第二章では、企業活動に焦点を当てることにより、過去の投資低迷要因からリーマンショック後の6重苦とその後、そして感染拡大によって注目度を増した課題や新たな動きについて整理しています。注目度を増した課題としては、昨年に引き続き、デジタル化への対応を取り上げて、重要産業である情報通信業の抱える課題を指摘しています。また、新たな動きとしては、温暖化の対応方針が示されたことを踏まえ、目標達成に向けた課題と留意点を指摘しています。また、今後の人口減少が企業にとって地域の立地コストを高めるリスクを検討し、これを克服する政策の方向について、最近生じている社会的人口移動の動きを交えて提示しています。
第三章では、感染拡大前から生じていた雇用の変化を振り返りつつ、感染拡大の下での動きをまとめています。その際、雇用に対する感染症の影響について諸外国との類似点を指摘し、新たな動きであるテレワークについて、その進展動向、生産性との関係と課題を諸外国での研究事例も参照しながらまとめています。その上で、人口減少が見込まれる今後において、重要度を増していく高齢期雇用と女性雇用を促進する社会保障の制度変更や慣行の動き、既存雇用者への投資であるリカレント教育の現状について触れています。また、補論として、感染拡大下の学校教育の動向と臨時休業の影響について整理しています。
(「令和3年度年次経済財政報告公表に当たって」、「はじめに」より抜粋)
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