商品情報
- 著者: 山崎元
- シリーズ名: がんになってわかったお金と人生の本質
- 発売日: 2024年07月19日
- 出版社: 朝日新聞出版
- 商品番号: 4910000518535
- 言語: 日本語
- 対応端末: 電子書籍リーダー, Android, iPhone, iPad, デスクトップアプリ
商品説明
内容紹介
最後の1秒まで幸福は追求できる
その真実をつづった遺稿を特別収載。
最期の時間でたどり着いた「人生の最終原理」とはーー
筆者は2022年の夏に食道癌が見つかった。
本書は、癌の各局面にあっての考え方や意思決定の記録である。
お金よりも大事なことにどうやって気づくか、
限られた時間をいかに生きるかーー。
遺稿「癌の記・裏日記」も特別収載。
【本書の内容】
第1章 癌患者と投資初心者は似ている
ステージIII、「真面目な癌患者になろう」
情報を、拾うか、捨てるか
上機嫌な癌患者でありたい
第2章 がん保険はやっぱり要らなかった
治療にかかったお金はいくら?
「不安に対処する」ための保険は賢くない
加入していい保険の条件
第3章 癌になって分かった、どうでもいいことと大切なこと
悩ましい頭髪の問題
わが物欲生活と身辺整理
再発、意識する持ち時間
癌患者には親切にしないで
第4章 山崎式・終活のセオリー6箇条
最晩年の住まいと介護を考える
お金を守る超合理的相続対策
「墓なし・坊主なし」のわが家の弔いルール
第5章 お金より大事なものにどうやって気づくか
“善意の愉快犯”として生ききる
お金は「増やし方」より「使い方」こそ大切だ
「幸福」を決めるたった一つの要素
「お金より大事なもの」にどうやって気づくか
最終章 癌の記・裏日記
【著者プロフィール】
山崎元(やまざき・はじめ)
経済評論家。専門は資産運用。1958 年北海道生まれ。東京大学経済学部卒業後、三菱商事に入社。野村投信、住友信託、メリルリンチ証券、楽天証券など12 回の転職経験を持つ。連載記事やテレビ出演多数。著書に『全面改訂 第3版 ほったらかし投資術』(水瀬ケンイチとの共著、朝日新書)、『超改訂版 難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください!』(大橋弘祐との共著、文響社)、『経済評論家の父から息子への手紙ーーお金と人生と幸せについて』(Gakken)など。2024 年逝去。
商品レビュー(10件)
- 総合評価
- 4.60
-
(無題)
- 購入者さん
- 投稿日:2024年09月03日
私が投資、資産運用に興味を持ち、いつも参考にさせていただいていた方のひとりが山崎さんでした。
山崎さんが亡くなられた後に出版されたということで気になっていました。
あっという間に読み終えた感じです。
結果として、最後の山崎さんがずっと思っていた気持ちに少し触れることはできたと思える内容でした。
本を通じて感じたことは、投資のスタンス、仕組みでは無く。
山崎さんの根底にあるもの、経済評論家というフィルターを外した時の山崎さん自身が感じられた気がします。
私が感じたのは、自己の正しさから離れられなかった山崎さん自身だったような気がします。
多分、内部告発された時にそれが確立されて、そのことが良くも悪くも残ったような。
だから、他の本にはあまり見られない、自分とは違う考え方やスタンスを否定する記述も目につきました。
それは仕組みとして近づいてはいけないもの(銀行、保険、証券の窓口など)ではなく、スタイルとして個人の哲学に帰属するのだからそこまで踏み入れなくてもよいもの(FIREなど)にも向けられていたのが印象的です。
それはつまり、地位財からの解放を主張されながらも、山崎さん自身が自分の正しさを証明したい(または認められたい)という願望からは解放されなかったことを、裏付けてしまっているような。
自分自身の正しさから解放されれば、原則を満たした上での個々の投資スタイルもきっと許容できたと思えます。
でも、その正しさは、山崎さんをこれまで支え、ここまで導いたもので、山崎さん自身だったからそれだけは絶対に手放せないものであることも、痛いほど分かりました。
あとがきで、息子さんについて「性格も随分いい」「自分よりもベターな個体」とされていたのは、もしかしたらご自身が手放すことができなかった「正しさ」を息子さんは手放すことができており、よりニュートラルに判断できる素養があると確信されたから、のように思えました。
山崎さんの新しい本がもう読めないというのは、私にとってひとつの時代が終わったかのごとき大きな節目に感じます。
山崎さんの哲学的原則を思い出したい時、また読み返させてください。0人が参考になったと回答